2か月ほどしたら横浜市に引っ越す。横浜市のマンドリンアンサンブルの練習を見学に行った。現在住んでいる練馬区から見学に行ったので、現地に着いたのは11時半だ。練習している部屋に入る前から、「ペルシャの市場にて」が聞こえてきた。生のマンドリンの音は鋭くはっきりしていて、ギターの優しい音とは違っていた。マンドリンの生音が波のように押し寄せてくるような感覚に襲われた。

 

 部屋に入り、椅子に座るとメンバーは70代くらいの方が多いことに気づいた。楽器演奏は、高齢になっても楽しめるありがたい趣味の1つと言える。数十人のメンバーが演奏している床に自分も椅子を置いて座っていて、押し寄せてくる波のようなマンドリン合奏の音に耳を傾けると、発表会で客席に座って聞くのとは異なる迫力を感じることができた。

 

 クラブのギターパートの方が譜面を用意して渡して下さった。私もこの方たちの中に入って演奏したいと思った。翌日になり、メールで送られてきた演奏の録音を聞くと、10月の発表会で演奏する曲はテンポの速い迫力のある曲が多いことがわかった。私は、レッスンの独奏曲を選ぶ場合は、歩く速さくらいの曲が好きなので、そのような曲を課題曲として練習してきた。マンドリンアンサンブルの見学で聞いた曲は今までやってきたギターの曲とは全く違う曲だ。テンポが速いだけでなく、作曲家の名前もクラシックギターでは出会うことがなかった、なじみのない名前だ。

 

 練習録音を聞き「残念だが今回は入部を見合わせたい」とメールを送った。発表会が10月に迫るタイミングで入部するのは、負担が重いと思ったからだ。

 

 次回は同じく横浜市のギター合奏のグループの見学に行く。マンドリンの合奏も良いタイミングで入会できるなら、やってみたい気持ちはまだある。練習の見学は、とても良い経験だった。