舞台「遙かなる時空の中で5 風花記」

全15公演、怪我なく無事終える事が出来ました。

初日から千秋楽までご来場頂いた皆様、本当にありがとうございました。


初演から二年の時空を越えて、再び遙かの世界で沢山の神子達に会えた事を幸せに思います。

あの時の自分はもういなかったけど、あの時があったから今回の自分がいた。


少し作品の話をさせてください。

今回、続編に臨むにあたって、遙か5 初演での高杉晋作は一旦リセットして、風花記では彼の人間臭い部分を特に意識していました。
彼の喜怒哀楽は彼の志の中にこそあり、それを体現する為に色々考えた一ヶ月でもありました。

気づいた方もいたかもしれませんが、火事のシーンで誰よりも咳き込んでいたのは、玄武の力を使役しすぎた事や結核の前兆を意識しての事でした。


他にも風花記の舞台では八葉の関係性が細かく描かれていなかったので、セリフがない時の八葉達との距離感、リアクション等は特に気をつけていました。

実は桜のシーンで高杉の顔に泥が付いていたくだりは台本にはなく、自分で考えたもので、他にも序盤に神子に刀を突き付けるシーンも台本にはなく、僕が高杉として生きようした時に自然に出てきたものでした。
そういったアプローチを全部汲んでくれる演出の西森さん、大岩さんには感謝です。

そういう一つ一つの積み重ねが遙かの世界を彩り、それを皆がそれぞれやってく事で風花記の世界の厚みを増したのだと思います。

皆で作った作品。今回の遙か5 風花記は特にそれを感じる舞台でした。


本番を通して僕が一番に感じた事があります。
それは「人は守りたいものの為に強くなれる…」という事。

それぞれ畑の違う八葉が集まれたのは、大前提に神子の真っ直ぐで、純粋な心に引きよせられたからと、もう一つはそれぞれに守るべきものがあったからだと思います。


家族、友達、恋人、仲間、お金、志…


きっと、皆さんにもあるであろう守りたいもの…。
この作品を通して改めて、そんな事を考えてみてほしい。
守るべきものがある事が、日々の活力や何かを頑張る原動力になるから。


因みに僕の守りたいものは、日頃から僕を応援してくれてる皆の笑顔かな(^_^)

それを改めて感じさせてくれた遙か5 風花記。そして演出の西森さん、大岩さん、制作、スタッフの皆さん、原作のコーエーさん、キャストの皆に感謝です。

玄武の相方でもあるアーネスト・サトウ役の富森ジャスティン。芝居に熱く、色々話しました。セリフがない時に目を合わせるのは一番多かったりします。

福地桜智役の伊万里有。同い歳でよき戦友。二年前より距離が縮まったな。言いたい事を言い合える仲というのはいいものですね。

チナミ役の河原田巧也。稽古が途中合流にも関わらず、いつもカンパニーに刺激を与えてくれた。可愛いとこもある万能役者。

桐生瞬役の越智友己。今回瞬ルートだったので重要な役で負荷があるにも関わらず、一生懸命、役と向き合う真っ直ぐな所が素敵でした。

坂本龍馬役の塩口量平さん。持ち前の明るさで現場をいつも和ませてくれました。その姿はまさに遙か5の坂本龍馬そのものでした。

小松帯刀役の吉田龍介。写真に入ってと言われて入ってみたら、耳を着けてくれるような、フワフワ癒し系男子。帯刀のツンツンした所とのギャップが魅力的でした。

沖田総司役の秋葉友佑。前作から八葉で唯一変わったキャストではあったけど、素直な友佑の人柄が今回の沖田総司に生きていた気がします。冒頭の殺陣を沢山練習したね。人懐っこいとこも魅力です。

リンドウ役の山川宗一郎。今回初舞台で沢山壁にぶつかる事もあったと思うけど、めげる事なく最後まで戦った。宗一郎、不器用な人ってね、人一倍周りを見たり一度に沢山の事を考えてるんだと思う。だから不器用は見せ方一つで器用になれる。

蓮水ゆき役の君島光輝ちゃんと八雲都役の汐月しゅうちゃん。現場ではいつも明るく、稽古場に垂れ込む瘴気も浄化してくれてました。遙かの世界ではしっかり神子として強くあり続けた素敵な二人。

今回は現代服もありました。玄武は茶色で統一感があります。

桐生祟役の熊谷魁人。ピュアで真面目で素直だけど自分もしっかり持ってるいい子。

二年前に居た遙かの世界…二年の時空を越えて生きてきた。風花記の八葉はそう、まるでリアルタイムを生きてきた僕たちのようでした。だからこそ神子を信じ、それぞれ互いを尊重し、二つの世界を、そして皆を守ろうと思えた。そう、俺達が八葉だ。


沢山のお手紙&プレゼントやお花もありがとうございました!
載せきれなかったのですが、全部読ませて頂きました!
皆の気持ちもしっかり受け止めたからね!

これからもよろしくお願いします(^^)


お花は後でまとめて撮ろうと思ってたら回収日が前倒しになっていて撮れませんでした…。でも、今回もお花から沢山の元気を頂けました!

いつも、本当にありがとう(^_^)





最後に高杉晋作より神子達に捧ぐ。


一日とて考えない日はない。

花のように笑い蝶のごとく舞い鳥よりも自由であるはずの娘をこの手で捕らえた業の深さを…。

終わりなき道中、いつでも何度でもお前にささやきかけよう。

死して不朽…偽りなき愛を。

思いと絆の物語はここで終わってしまうけれど、願えばきっと叶う筈。

遙かなる時空の越えて、またいつか…




それでは、ごめん遊ばせ ̄(=∵=) ̄