"舞妓さんや芸妓と呼ばれるサービス業を司っている人たちは、世界でも人気があり注目されています。
京都の観光では歴史ある街や食とともに名物となっている舞妓さんは、海外では「ゲイシャ」とひとくくりにされて紹介されており、中坊進二も名前だけは知っているもののその営業活動や生活などの実態を知る機会はありませんでした。

華の都京都を彩る舞妓さんたちは、「置屋」と呼ばれる事務所兼下宿所で過ごしています。 置屋には女将がおり、その管理の下、舞妓として身をたてていくために必要な事柄を学びながら共同生活をしています。
舞妓さんの置屋での生活は、代々受け継がれてきた厳しい規律のもとにあり、生活の全てが修行となっています。 共同生活ということもあり、プライベートは必要最低限とされています。
中坊進二のような観光客が訪れた際に笑顔で迎える彼女たちの営業活動や生活には、中坊進二など想像がつかないほどの厳しい管理下のもとにあります。
起床した直後に髪のセット、化粧、そして着物の着付けを行います。
その後に朝食をとったあと、お座敷で披露するための唄や踊りなどを習うために稽古をお昼まで受けます。
昼食をとったあとは休憩がありますが、その後にはお茶屋さんへの挨拶まわりがあります。 なかには数時間練り歩くこともあるようで、体力が必要になります。
その後には午後の稽古があり、お座敷での披露まで稽古を受け続けます。
お座敷にてこれまでに習った唄や踊りを全力で披露し、お酌などでコミュニケーションをとり、今後につなげます。
お座敷が終わり、置屋で床につく時間は、たいてい翌日の午前2時近くとなるそうです。 起きてから寝るまでの間の約18時間のほとんどを、修行と仕事に勤めます。
長い就労時間が問題になっている昨今のブラック企業も驚く生活事情といえるでしょう。 
中坊進二のように、京都観光の際に舞妓さんの体験をさせてもらう人も多いようですが、その実態はとても厳しい実力主義の共同生活と修行、そして実践の繰り返しです。
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