息子を可愛がってくれた先生と話をしたあと、私は息子を亡くしてからあった不思議な現象を思い出していた。

朝も夜も何だか時間の感覚がなく、泣いてばかりの毎日の中で、泣き寝入りをすることも度々あった。

ある時、泣き寝入りをしたとき、私の耳元で、『友よ共に頑張ろう』と、聞こえて飛び起きたことがあった。

男性の声だけど、父でも息子の声でもない...

友??え?誰?

耳までおかしくなってきたのか...

またあるときは、お線香の香りで目が覚めた。

テレビを着けたら、私が通った田舎の小学校が映っている。

田舎の風景を流し、最後には地元のブランド豚で作る豚丼を紹介していた。

名前は『おとん』

おとん?豚丼も知らないし、おとんなんて食べ物が出来たんだ...

ぼんやりしたまま見ていたのだが...

あ、もしかして、お父さん??

さっきのお線香の香りといい、おとんて食べ物を見せたといい、田舎の学校...

私は父を感じた。

父が傍に来た...間違いない。

心配して来てくれたのか、何か伝えたいことがあるのか私にはわからなかったが、亡くなって七年になる父をとても近く感じた。

私は父に、知ってるであろう、息子の話をした。

お願い、息子を助けて。

息子をお願い。




2022/04/17 | miyukiのブログ



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