35分の幕間にお弁当を食べて

ブロ友のふうせんさんに お会いして




1階ロビーの左團次さんの遺影 手を合わせました



昼の部 二つ目の演目は

毛抜

四世市川左團次一年祭追善狂言

と言うことで 

粂寺弾正は 左團次さんの子息の市川男女蔵 

錦の前が 孫の男寅


平成30年11月 柿落としした南座の花道を最初に歩いた役者が粂寺弾正役の四代目左團次さん 

よく覚えている

成田屋の衣裳とは違う 白い衣裳

あの時も錦の前は男寅でした


花道を出て来た男女蔵・弾正は 風格があって

5年半前の左團次さんの弾正を彷彿させるものでした

南座の柿落としのあと『毛抜』は 海老蔵や新之助がやりましたから

男女蔵さんが着ている衣裳を その前に着た役者は四代目左團次さん ということになるのでしょう

亡き父が着た衣裳を(汗は染み付いてないでしょうが)次に袖を通した男女蔵さん

感慨深いものがありますね



気になったのは 小野春道役の菊五郎さん

歩幅小さく出て来て 高めの桶に腰を下ろしました

恐らく足腰が弱ってるのでしょう

少し頬がこけて 表情が少ない 

でも声はいつもの菊五郎さんでした



屋根裏の磁石を持った忍びの者を槍で突いて落とす槍

鴨居に掛けてない! 天井がいつもより高い⁈

アレ 今まで見た毛抜は 槍は何処にあった?

どうだった⁈


槍は 下手にある大木の幹に立てかけてありました

(なんだか不自然? 違和感あり)

弾正は いつもより長く見える槍を回して エイ と天井を一突き

無事に磁石を持った曲者が落ちてきました



後見に團十郎 と書いてあったので 男女蔵さんに毛抜を渡したり 大きな毛抜を振ったり 色々と裏方をするのか?と思って見ていましたが 團十郎は出てこず


最後に 弾正が 婿引出に春道から家宝の名刀を賜り その刀で 玄蕃を斬り殺し 花道まで行き

定式幕が引かれて さぁ 次は 揚々と幕外の引込みとなったところで 柿色の肩衣をつけた團十郎が下手に出て来て正座

白塗り顔 鼻筋は一段と白い 目は薄目 笑みを浮かべて男女蔵の後ろ姿を見ている

それまで汗をかいていなかった男女蔵さんの顔から ブワッと汗が吹き出して 型通りポーズをきめて 花道を意気揚々と 堂々と 歩いて行きました


團十郎さん 文字通りの 後ろから見る 後見でした

これで 一段箔がついた舞台と なりにけり