5月6日 日帰りで 歌舞伎座の團菊祭に行きました




富士山には 雲がかかっていて 山頂の一部が一瞬見えただけでした







昼の部は 3列目花道横 良いお席でした



鴛鴦襖恋睦 おしのふすまこいのむつごと

おしどり


初めて見る舞踊劇

思い出し出し 書きましょう


舞台は上手に遊郭?の一部屋とお庭

中央から下手に台があり

上段に5挺5枚の長唄と下段に囃子方連中が演奏する

中央のセリから3人がせり上がってくる

真ん中に伊達兵庫の遊女喜瀬川・尾上右近

左に河津三郎祐安・尾上松也

右に股野五郎景久・中村萬太郎


絵になる美しさ 拍手


河津三郎は 源氏方(曽我兄弟の父)喜瀬川とは恋仲

股野五郎は 平家方 喜瀬川に片思い


2人の男は相撲の名人らしく 負けた方が相手の味方をし 喜瀬川を諦める という約束で相撲を取ろうと

喜瀬川が 枕を持ってきて土俵の範囲を決める 

喜瀬川が持っている団扇が軍配代わり

脇差しを差したまま 2人は相撲を始まる

最後は得意の河津掛けで 河津三郎の勝ち とは面白い

股野は潔く喜瀬川を諦めた 

河津と喜瀬川は 一部屋に入って行く


と思いきや

全然諦めてない股野

庭の池にスーッと泳いできた つがいの鴛鴦(おしどり)その雄鳥を刀の小柄を投げて殺してしまう

その鴛鴦をすくい上げて いそいそと下手に引き上げる股野

雄の鴛鴦の血を河津に飲ます魂胆


鴛鴦の番(つがい)は 仲が良すぎて 

片方が死ぬともう1匹は狂い死にするとか



上手の一部屋が上手に動いて消え

下手の長唄囃子方連中が 台に座ったまま下手に引き込む

中央に大きな池が現れて

下手から塀?が出て来たと思ったら 2つに中折れして

3挺4枚の常磐津連中が現れる

見事な舞台展開


常磐津の演奏が始まると 目の前の花道スッポンから ピンクの振り袖を着た右近・雌鴛鴦の精が登場 

着物には 水の流れと水草が刺繍されて 帯は黒地に鳥の羽の図柄

喜瀬川の身体を借りた雌鴛鴦

悲しくも、美しく鳥のように踊る右近

途中から 松也・雄鴛鴦の精も登場

松也の着物は 浅葱色で刺繍は右近のものと同じ図柄

再会を喜び仲良く踊る



終盤は 股野が現れて  

ドロドロドロ

2人は 引き抜きからぶっかえり 

鮮やかな羽の衣裳になり 雌雄の鴛鴦に変身

結ってあった髪もばらける

番の2羽は 激しく大きく美しく踊り 股野を攻撃する?

最後は舞台中央で仲良く型が決まって

幕 となりました



舞台の背景のスケールの大きさといい 

驚きの舞台展開といい 

長唄囃子方連中から 常磐津連中を並べる贅沢さ 

流石に歌舞伎座ならでは といえる演目

そこで 感情たっぷりに踊る右近と 右近に引っ張られるように合わせる松也

素晴らしい舞踊劇でした