国立文楽劇場、4月公演千秋楽夜の部に行ってきまきた。
楠昔噺と、曽根崎心中を観ました。

まず、座席は座り易く、前席との間隔も適度にあり、プチギックリ腰にも負担が少なかったです。

太夫さんの語り(床本)が、舞台上に字幕スーパーででること、驚きましたし、初心者には有り難いなと思いました。太夫さんの声の男女の使い分け、顔の表情なども見てました。(歌舞伎の時はほとんど注目した事がなかったです)語る前に床本を頭の高さまで掲げ礼をする。歌舞伎公演では有りましたっけ。
舞台で演じる人形は、3人で操ります。その他大勢の役の人形は、1人で操っていました。人形同士が寄り添うシーン、抱きしめるシーンでは、男6人が重なり合ってる筈なのに、その圧迫感は、感じられず。よく見ると、人形の左手担当の方は、サシガネを使って操る、しかも右手で。このどう考えても不自然な操りを左手担当の方は、できるんでしょうね。頭の中の構造を変える動き、鏡で時計を見る感じですかね。
人形は、全体から見るとお顔が小さく、10頭身くらいに見えました。

演目の、楠昔噺は、爺さんは山に柴刈りに、婆さんは川に洗濯にと、ほのぼのと始まり、ちょっとエッチな台詞もありでしたが。色々複雑な人間関係、気遣いから、爺さん婆さんは斬り合い死亡。爺さんの勘当した息子が宇都宮公綱、婆さんの娘婿が楠正成で敵味方。公綱が正成(じつは藁人形)狙って2回矢を射るシーンがあるのですが、人形遣いさんが人形の左手と右手を使って本当に矢を射るのですが、1射目が見事藁人形に命中し驚きました。話の展開も速く面白い演目でした。

2つ目の演目は、曽根崎心中。一昨年の2月、大阪松竹座鴈治郎さんの、襲名公演で観ていましたので、話の筋はよく解っていました。歌舞伎と対比するように、人形の演技を観ることが出来ました。最後の天神森の段は、5枚5丁で迫力があり、目を閉じて、徳兵衛に刺されるお初、エビ反りにのけ反り肩を痙攣させて最期を迎え、徳兵衛も首を斬り、お初に重なるように死んでいく、最後のシーンが、リアリティあり、切なく、美しい。人形だから、よりリアルに表現できるのですかね〜。
 三業一体で成り立つ文楽、機会があれば、又行ってみようと思いました。
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