愚者の物語。

たとえば、私が愚者だったら❓


気がつくと、海辺の崖に立っていた。

深い霧🌁。細かいミストの粒子が顔に当たり、頬を冷たく撫でていく。


ここ、どこ❓

よく周りを確かめようと、崖の方に進んだら、足元に捕まってくるものを感じた。


見下ろすと、白い小さな犬🐕。

そっちへ行くな❣️と押し留めているように、脚に絡まってきた。


そこで止まって崖の向こう側を眺めると、崖はとても高く、見下ろすと、ゴツゴツした岩🪨。


よかったあ…落ちたら命はなかったわ…


我に帰ると、少し自分のことを思い出した。


私は、相当疲れていた。

若い頃は、無謀な挑戦や行動、世の中を、人を全て知り尽くしたいという思い、縁あった人々を受け入れそっと側にいること…そんなことをしているうちに日々は忙しくすぎていったのに…


気がつくと、私の周りにはなにもない…


着ている服は、昔のイキイキした気持ちを表すような華やかな柄が、すっかり色褪せてくたびれている。最小限の、風呂敷に包んだ荷物を🧳抱えている。

靴は踝まで覆うしっかりしたもの。


これだけあれば、まだ旅を続けられる。


といっても、行き先は決まっているのだ。魔術師の🪄魔法ショー🧙‍♀️。どうしてるかな❓魔術師は❓


次の魔術師に続く{emoji:char3/005.png.おねがい}