同じ職場にAさんという人がいます。
私は正直に言って、Aさんの直截な物言いが苦手で
あまり仲良くしていません。
かなり前の話ですが、Aさんの可愛がっていた猫が亡くなってしまいました。
でも、Aさんは通常どおりに出勤して、最低限の仕事を終わらせた後
私の所にやってきて(単にオフィス内に偶然私しかいなかった)
「あのさ、今朝、猫が、死んで、ちょっと今日、もう無理で…早退…」
と言った後、涙ぐんで、声を詰まらせてしまいました。
私は自分が無類の猫好きなのもあって、「早く帰ってあげて」と答えました。
そして席を外していた先輩が戻ってきた時に
「Aさん、早退しました」と伝えたら、
「え~っ!?単にペットが死んだだけでしょー!?」
と言ったのです。(先輩は何故かAさんの事情を知っていました)
私はこの先輩の事が大好きで、尊敬もしていて、
ずっと仲良くしたいって思ってたんです。
でも、この一言でマジで一気に心の壁ができたっていうか
心のシャッターを下ろしました。
先輩自身も数年前に可愛がっていた動物を亡くして
今もしょっちゅう写真を眺めては
「すごく可愛かったんだよ~」とか言ってるのに。
なんで そんなことが 言えるの…
と思ってしまいました。
それと同時に、私は猫でも動物でも、他のどんな動物でも
一緒に暮らしていればそれはもう家族同然どころか
純然たる家族だと思っているけれど
世の中はそうでない人の方が多いんだな…
と思い知ったのでした。
ここからは自分の話。
数年前に最愛の猫が亡くなり
私は未だにその悲しみの中にいて
毎日何かの拍子にぼろっと泣いてしまうのですが
これは世間では異常と言われる事なんだ、と思っていて
親兄弟にさえ、まだ完全に立ち直れていない事を
伝える事ができていません。
よく「幸せは自分の心が決めるもの」って言いますが
悲しみだって自分のものですよね。
「いい加減元気を出して前を向かないと」
って言われるのには、うんざりです。
私だって、あの子を亡くしてもう何年も経っているのに
こんなに悲しいままだなんて、思いもしなかった。
もう、精一杯元気を出しているし、
前しか見ていません。
他人の事を、よく知りもしないのに
ああだこうだ言うのは、本当によくないです。
私も、他人様に同じような事をしてしまわないよう
気を付けなければ。