会社を始めて数年
あえて数年と言います。あまり年数を明確に言うのは特定されそうなので・・・・
会社を始めて数年、売上も順調に伸び、社員も増えた
全て順風満帆!
と思った時のリーマンショック
売上は半分に落ち、赤字は膨らむばかり
リーマンショックと言われてから一年で、数千万の赤字となった
銀行にも見放され、一度承認した融資を取り止めるたら、もう少し検討したいたら、完全に倒産に向かっていた
結局支店長と揉めに揉めて融資は実行されたのですが・・・・
そんなうちの会社の内情を知っていた取引先の担当者が、ある大きめの仕事の依頼をしてくれた
この担当者を仮に西村と言う
西村さんは人当たり良く、穏やか
小太りではあるが、誰からも好かれそうな雰囲気がある
「是非この仕事やってくださいよ」と聞いた時には、うちの内情を知って助けてくれるんだ、と感謝で鳥肌が立った
「でも、一つだけお願いがありまして・・・・」
と言いにくそうに頭をかいた西村さん
「先月カードを使い過ぎまして、仕事を出す代わりに200万を用立ててもらえませんか?」
200?
200万と言いました?
そんな金額渡せば、この仕事の利益の半分は消えてしまう・・・・
私の頭の中はグルグル回ったが、社員たちのことを考えると会社を潰すわけにはいかなかった
「分かりました。何とかします・・・・」
と答えるのがやっとだった