※この物語はフィクションです。


住民行動規制の制度が出来て数年経とうとしている。

法案成立時には大規模なネット上での反対運動が繰り広げられたが成立してしまった。

「住民行動規制」とは、10年前に起きた感染症の問題が事の発端で各地域を分割して人の行き来を制限する法律である。

違うエリアに行く場合は役所に申請して許可が出れば可能である。

私のような自宅が旧名「横須賀市」現名「神奈川県5地区」で職場が旧名「横浜市」現名「神奈川県1地区」(横浜市は人口が多いのでさらに分割されている)の場合、出勤時のみ移動可能になっている。そのことに関しては後々話そうと思う。

今、神奈川県5地区とか1地区とか話だが、私の自宅は旧横須賀市と旧三浦市が一緒の地区になった。旧葉山町、旧逗子市も一緒になるとかあったが色々あって無しになった。

旧横須賀市と旧三浦市が一緒になったのだが名前を横須賀にするのか三浦にするのかもめにもめて妥協案で国が設定した名称の神奈川県5地区になり旧横須賀市は横須賀エリア、旧三浦市は三浦エリアで落ち着いた。他の地区も例外なくもめにもめ国が設定した◯◯県◯地区になっている。

住民行動規制で面倒なのが通勤である。いつも京浜急行電鉄で通勤しているのだが旧横須賀市から旧横浜市へ出入り時のチェックを受けなければならない。その場所が追浜駅である電車から追浜駅のホームに降りて本人確認のICカードをかざして向かいのホームの別車両に乗り替えなければならない。旧横浜市でも勿論、行動規制があり指定された駅しか改札を出れない。上大岡駅や横浜駅の改札を出ることは出来ないしホームに出ることは出来るがキヨスクで買い物も出来ない。自販機は購入可である。徹底的に違う地区に入ると人との接触が出来なくなっている。なので指定された駅しか改札を出る事が出来ないのである。改札を出ると通勤時間が定められており明らかに逸脱すると逸脱した理由を会社に提出し会社は行政に提出しなければならず、そのような従業員が多いと会社がペナルティを受けるので従業員に厳しいルールを定めている。


神奈川県5地区の行動規制は特にない。行政手続きはネットでほとんど済んでしまうし役所に行かないと行けない場合は予約制である。後、映画館も完全予約制である。その他、ショッピングモールや飲食店は、特に制限はない。

ネットを見ると今日は◯◯県◯◯地区の◯◯でで感染症クラスターが起きています。関係のある住民はご注意をとなり、それでそこの役所の長が会見がなされるのである。いつまでこんなのが続くのかうんざりする。

今、勤め帰りで私は横須賀中央いわゆる中央にいる。

私が子供の頃は西友、さいか屋、丸井があったが今はさいか屋がひっそり中央の端に建っている。さいか屋は年に1回ワクチン接種しに行くぐらいしか用がない。今は中央よりどちらかと言うと平成町の方が大型スーパーが何店舗もあるので家族連れは、そっちに行く方が多いかもしれない。中央はどちらかというと古い建物が多く何故だか居酒屋とパチンコ屋がやたらある。昔、丸井が2つあったのだが現在は両方共パチンコ屋である。今回の目的は、パチンコ屋ではなく居酒屋である。


続く