こんにちは。

 

最近ハマっているTV番組に「新プロジェクトX~挑戦者たち」(NHK総合)があります。


国営放送ファンとしては、こういう「良質」な番組をもっと提供してほしいと願っていましたが、漸くそれに応えたくれたというのが実感です。

 

知る人ぞ知る、前作「プロジェクトX」がオンエアされていたのは、もう20年ほど前のことでした。


「VHSとベータの戦い」とか「黒四ダム開発」など名作の数々は今も鮮明に覚えています。

 

思い返せば、当時は日本経済が絶頂期を超えて「失われた30年」に足を突っ込みかけた時期と重なります。


今一度の経済の再興を目指して、国民を奮い立たせるという意図を感じさせるような番組のラインナップでした。

 

それから20年経った今、未だに長期停滞から抜け出せない状況のなかで、敢えて再びこの番組で何を問いかけ、訴えようとしているのでしょうか。

 

既にオンエアされたのは、「スカイツリー」「カメラ付き携帯」「明石海峡大橋」「スパコン・京」などなど。


どれも不可能と思われた事業を苦難の末成功に導いた偉業に違いありません。こうした事業の成功のうえに今の日本社会があるのだと改めて実感します。

 

ただ、こうしたプロジェクトは既に10年も20年も前に企画され実現されたものばかりです。


今の日本社会にこれに匹敵するような挑戦を見出すことは難しいです。


社会が成熟してしまい、研究開発の余地が狭くなっていることがあるかもしれませんが、リスクの大きな事業に挑むことが少なくなっているのも事実でしょう。

 

これでは、これから20年後には「新プロジェクトX」の「続編」が成り立たなくなってしまいそうです。


今の番組がそのことを必死に訴え、警鐘を鳴らしてくれているように思えてなりません。

 

今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。