こんにちは。
日本人は、同じ負担でも、社会保険料で負担する場合と、税で負担する場合では、その反応がかなり変わってきます。
社会保険料なら許せる(仕方ない)けれども、税が増えるのは許せない(イヤだ)というのが、本音のところではないでしょうか。
そのため、時の政治家は、税を上げることに敏感で、1%でも2%でも躊躇することになります。
ところが、これが社会保険料になると、それほど気にならないようです。
それは、多くの人が社会保険料には驚くほど、無関心であることを巧みに利用しているからに他ありません。
自分たちが支払っている健康保険料や年金保険料の根拠に関心を持っているのは、社労士か、社労士学習をしたことのある人くらいかもしれません。
今回の定額減税は、そうした心理を突いたものと言えそうです。
従来のような給付金ではなく、わざわざ税を免除するという仕組みとし、その額まで給与明細書に書き込むとするという、念の入れようです。
顧問先の若い事業主は、どうしてこんな面倒なことをするのかと、ぼやくことしきりです。
あれだけポイントまで配って普及したマイナカードを活用した給付金にすれば、マイナカードの有り難みも分かると思うのですが。
もう一つ、子ども子育て支援金もそうです。
これを税として負担を求めようものなら、多くの反対があることが分かっていたので、社会保険料から払ってもらうようにしたと見ることができます。
こうして見ると、払うことには変わらないのに、そのイメージがすっかり異なる社会保険料と税の関係は、興味深いテーマだとつくづく思います。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。