こんにちは。
社労士にとって、ハラスメント問題は関心のあるテーマです。
また、会社にとっても、企業イメージに関わる重要な問題であると認識している(はず)と思っています。
もちろん、会社の採用担当者は、強い意識のもとで求人活動を行っているものと確信していました。
ところが、厚労省の調査によると、就職活動を実施した学生の約3割が、活動中にセクハラの被害に遭ったことがあるということです。
これだけでも、私にとっては驚きの事実なのですが、さらに私にとって信じられなかったのは、被害に遭ったことのある男女の比率です。
この調査によると、
男子学生:約32%>女子学生:約27%
という結果になっているというのです。
正直言って、これまでの認識では、男子<女子となるはずなのですが、全く逆の結果になっています。
これをどう考えたらよいのか、理解に苦しむところがあります。
これまでの実務で、確かに男性がセクハラに遭ったという事案は何件かありましたが、圧倒的に女性が関係する案件が多かったからです。
セクハラ案件の傾向に変化が出ていること、特に若い世代でそうなっていることにもっと注目しなければならないことを今回痛感しています。
と同時に、社内における採用担当者をはじめとした人事に関わる社員の研修教育についても、そうした観点をもっと取り入れていく必要性を感じています。
この調査結果で、もう一つ注目すべきことは、被害に遭った人で家族や労基署に相談したのは、3分の2で、残り3分の1は、何もせず泣き寝入り状態になっているということです。
これには、法律の不備もありますが、大学や公的機関などによる相談機能の強化も急がれていると思います。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。