こんにちは。


落ち着くべきところに落ち着いたとは、とても言えないのが、外国人の技能実習制度に代わる新しい制度「育成就労制度」です。


まだ「仮称」なので、これから名称も変わるかもしれませんが、何とも妙な制度名称です。


読みようによっては、育成のための就労とも読めますし、育成と就労を合わせているようにも読めます。


もしかしたら、両方の意味を込めている可能性もあります。


いずれにしても、これまでの技能研修とか、国際貢献とかいうタテマエから脱却して、就労=労働を意識しやすい名称にしたことだけは確かです。


技能実習の英訳は、Technical Intern Traineeとされていて、労働者の文字はありません。


一方、特定技能の英訳は、Specified Skilled Worker

と労働者であることを明示しています。


育成就労がどう英訳されるかは分かりませんが、それを見るとこの制度が真に意図するところが明確になってくるように思います。


日本語でははぐらかせても、英語ではニュアンスを正しく込める必要があるからです。


注目されていた外国人本人による転籍も、最終報告の「1年」から一歩後退して「分野ごとに1年から2年の間」とされました。


何とも言えない玉虫色の決着で、業界に丸投げしているようにも見えます。


法案はこれから国会に提出されて審議が始まるのですが、その状況をしっかり見ていきたいと思っています。


今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。