こんにちは。

このほど、厚労省から「過労死白書」が出されました。


11月は「過労死等防止啓発月間」で、これに合わせて毎年出されるのですが、実は法律で規定された年次報告書で、国会報告されることになっています。


他の報告書と比べても重い意味を持つのは、過労死問題への対応が重視されている証拠です。


ただ、働き方改革が提唱され、その後感染症の影響もあり、働き過ぎによる過労死に対する関心が薄くなってきたように感じています。


しかし、現実はそう単純ではなく、例えば「白書」で示された令和4年の精神障害の労災申請件数は、2,683件と前年から337件増となっています。


また、関連する自殺者数は21,881人と、これも前年から874人増となっていて、そのうち、仕事疲れを原因とするものが24.4%を占めています。


このように、職場において病んでいる労働者が今なお増えている現実に注目しなればなりません。


過去の悲しい出来事を踏まえて、せっかく作った法律ですので、その趣旨が風化しないよう、社労士としてもこの機会に啓発に努めたいものです。


今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。