こんにちは。


前回の「総則」の続きになります。


「総則」にどこまで書くかは使用者の考え次第のところがありますが、今回取り上げる「不利益変更条項」はまさにそういう側面がありそうです。


その4:総則に入れるか、不利益変更

このシリーズで教材にしている厚労省の「モデル就業規則」(モデル規則)には、この「不利益変更」に関する条項はありません。


しかし、就業規則に関する解説書には、こうした規定を設けるべきとするものがあります。


例えば、このような規定になります。

「法律の制定、改廃や社会経済情勢の変化、経営上の必要性等により、この規則の内容を変更することができる」


「変更」のところを「不利益変更」とする方法もあります。


労働条件の「不利益変更」は、労契法10条の規定により、労働者の個別合意によらなくても就業規則を変更することにより行えることになっています。


だとすると、わざわざここで規定しなくてもよいのではないかという意見もあるかと思います。「モデル規則」はその考え方によるのでしょう。


ただ、不利益変更を行う際に、労働者との間で知ってる知らないと言った余計な争いをしなくて済むように、念のため、就業規則の一番目立つところに書いておくという趣旨なのです。


不利益変更という言葉を入れると、最初からそれを前提にしているという誤った印象を与えるという判断なら、この条項は入れないというのももちろんありだと思います。


「総則」はそんなに考えることはないように見えますが、実は使用者がこの就業規則をどのように考えているのかを見るうえで重要なのかもしれません。


今回もお付き合いいただきありがとうございました。

次回の更新でお会いできたら嬉しいです。