こんにちは。
高齢化がますます進展するなか、今後定年延長の動きが想定されますが、今回は「定年」について考えてみます。
第18回:改めて考える定年問題
約9割の企業が60歳定年を採用するなか、それを延長し「65歳」「70歳」とする企業や「定年制」自体を廃止するところが少しずつ出てきました。
「定年」については、就業規則の「絶対的必要記載事項」とされていて、「定年」に達したことにより自動的に労働契約が終了することになります。
「定年退職制」と言われるもので、「解雇」の問題が生じる余地はありません。
一方、例えば「定年に達した場合に業務上の必要があるときには新たに採用することがある」と定めていれば、それは「定年解雇制」であるとされます。
この場合、労基法20条が適用されます。
さて、「定年」による「退職日」の決め方には注意が必要です。よくあるのは、
①定年年齢に達した日(誕生日前日)
②誕生日
③定年年齢に達した日の月末
④定年年齢に達した日の年度末
などとするものです。
①はうっかりしやすいところです。
年齢は生まれた日(初日)を算入しますので、「達した時」は「誕生日前日の午後12時」です。
ここで思い出すのが、「雇用保険」の基本手当(失業給付)が65歳を境に制度が変わることです。
再雇用の定年を65歳としたとき、65歳到達日(誕生日前日)以後の退職だと「高年齢求職者給付金」(30日分か50日分)の対象となります。
通常の「基本手当」(90日〜150日分)をもらおうと思ったら、64歳11月(誕生日前々日)以前の退職でないといけないことになります。
多くの場合は後者の方が有利となります。
ただ、これは就業規則次第で、「前々日」退職が「自己都合退職」扱いになってしまえば給付制限がかかりますので、一概にどちらがよいとも言えません。
こうしたことも考慮しながら、総合的に定年制をどうしていくのか、また、いつ辞めるのがいいのか、よく考える必要がありそうです。
今回もお付き合いいただきありがとうございました。
次回の更新でお会いできたら嬉しいです。