こんにちは。

賃金は通貨払いが原則ですが、「現物給付」で支給される場合があります。通勤定期券や住宅などがその代表ですが、かつては自社製品もあったとか。  


その他に身近な例としては「食事」の提供もあり、今回はそれについて考えてみます。


第9回:食事は、福利厚生か給与か

社員食堂は安くてボリュームがあり、若い社員には栄養補給の場として貴重な存在です。


企業のなかには「福利厚生」の一環として食事を提供しているところがありますが、これには次のような3つの要件があります。


①賃金減額が伴わないこと

②労働協約や就業規則において、明確な労働条件となっていないこと

③客観的な評価額が僅少なものであること


これらは代金を徴収するかどうかは関係ありません。また、賃金から差し引くと「福利厚生」にはなりません。


そのうえで、食事提供が「現物給与」となるのは、都道府県ごとに定める価額(現物給与価額)の3分の2未満しか徴収していない場合で、その「差額」分が「現物給与」と評価されます。


逆に言えば、3分の2以上徴収していれば「現物給与」にはならないことになります。


「現物給与価額」は1月、1日、朝・昼・夕食ごとに厚労省が決めていて、毎年改定されます。


例えば、大阪の場合は「1日740円、昼食260円」ですので、相場よりかなり安価設定になっているようです。


一方、税法ではこれと異なっていて、社員が2分の1以上負担し、かつ、会社負担が1月当たり3500円以上なら「福利厚生」となり課税はされません。


逆に言えば、そうでない場合には所得税の課税対象になることになります。


ただ、残業や宿日直のときの食事は課税対象にはならいとされています。


最近流行の「社長めし」は、ほとんどの場合「福利厚生」の一環とされ、課税もされないと思われますが、やり方次第では微妙なケースも出てきそうです。



今回もお付き合いいただきありがとうございました。次回の更新でお会いできたら嬉しいです。