こんにちは。
今年度の「最低賃金」の上げ幅について「目安」が示されました。
審議日を延長して議論が交わされるなど、労使間で厳しいやり取りがあったのだと推察します。
これから議論は都道府県の審議会に移り、府県単位の実額が確定した後、10月から適用されます。
今回の「引き上げ額」の考え方は厚労省ホームページに「公益委員見解」として示されています。
それを見ると、今回の議論の本質が見えてきて、興味深いものがあります。
まず「引き上げ額31円」の根拠です。
社労士学習で学んだように、「最低賃金」を決めるのは①賃金②労働者の生計費③通常の事業の支払能力の「3要素」です。
これがどう反映されたか、かいつまんで言うと、
①賃金は春闘で2%超の賃上げ。しかし最近の物価上昇は十分に勘案されていない
②生計費は消費者物価指数が3%上昇しており、これを一定程度上回る水準を考慮する
③賃金支払能力は、コロナ前に回復した企業もある反面、宿泊・飲食等は厳しい状況で、賃上げ原資の確保が難しい企業も少なくない、とされています。
つまり「31円」の根拠として、今の賃金・生計費水準に最も近い「3%+α→3.3%」を採用するということになったと言うのです。
そうなると、次に気になるのは、「③賃金支払能力」はどう反映されたのかということです。
法解釈によれば、③は「一部の産業や企業だけでなく、全産業や企業全体の賃金支払能力」とされています。
企業規模や業種ごとの事情を細かく反映するものではないということです。
今回の結果について「見解」は「特に労働者の生計費を重視したものになっており、中小企業等には厳しいものである」と問題点を認めています。
やはり法が規定する「3要素」を賃上げ額にバランスよく反映するのは至難の業なのでしょうか。
これから10月実施に向けて、企業では賃上げの原資の確保に苦心することになります。
これに物価高、原材料費高騰も踏まえた、政治による応急的な対応は待ったなしだと思います。
これについては、3日に初登庁された新人参院議員の皆さんの頑張りにも期待したいですね。
今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。
夏だ!ビールだ!take8
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