こんにちは。


6月に入り「今年の夏休みこそはどこかに出かけるぞ」と今から休暇の計画を立てている人も多いかと思います。


コロナ感染が落ち着き、県民割とかGoToが動き始めると一気にそんな雰囲気になってきそうです。


もっとも社労士試験の受験者にとっては、8月の試験日まではぐっとこらえて、その後にゆっくりと夏休みを楽しみたいものです。


夏休みは年次有給休暇とは別の「特別休暇」にして制度化しているところがほとんどですが、年休の集中消化という方法もあります。


どちらにしても、長期になればなるほど、遠慮して取得するような風潮が根強く残っています。


年休取得を上司に伝える時は「休ませていただきます」敬語(謙譲語)を使うのが普通です。


これは年休が「年休権」という権利であることからすると少しおかしいのですが、余り違和感を感じたことはありません。


「させていただく」という言い方は、相手の許可を得て自分にも恩恵がある場合に使うと文化庁も見解を示しています。


年休がそもそも権利だというのなら「休むことにします」だけでも十分かもしれません。


判例でも「年休には請求や承認の観念を容れる余地はない」としています。


もちろん時季変更権でひっくり返ることはありますが、それは別問題です。


どうしてこんなことになっているのかと思っていたところ、社労士にはおなじみの水町勇一郎さん「詳解労働法」(東京大学出版会)にヒントがありました。


日本ではかつて年休は、民間では「慰労休暇」、官吏では「賜暇(しか)制度」とされていて、いずれも使用者から与えられるものだったのです。


特に「賜」はやんごとなき方からたまわるという意味ですので、ありがたいものだったのです。


それが労基法ができ年休が労働者に権利として与えられたのですが、古くからの考え方が抜け切らず未だに「させていただく」になっているのです。


これが労働契約の考え方が根強いている欧米では、全く状況が異なっており、サマーバカンスは至極当たり前のように誰もが長期取得するのです。


この間の「働き方改革」で労使の意識も少しは変わったと思います。「働き方改革」は裏返せば「休み方改革」なのかもしれません。


この夏は堂々と「休むことにします」と伝えたいものですね。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。



街かどスケッチ 第3景


蔵屋敷に拵えられていた七福神・恵比寿(えびす)さん