こんにちは。


4月の物価上昇率が2パーセントを超えるなど、身の回りの値段がどんどん上がっています。


ガソリンを入れる時、スーパーで買い物をする時、お好みのコーヒー豆を買う時、電気代ガス代の請求書を見る時、「上がってるな」と実感します。


一方で賃金はこれに着いていっていません。春闘の結果や夏のボーナスの支給状況を見ると少しは期待できそうですが、効果はこれからです。


それなら「貯蓄から投資へ」と、株や投信を買っても株価下落でしばらくはガマンの時。


とにかく今が一番しんどい時です。


こんな時、年金生活者にやってくる6月15日

4月・5月分の年金が支給される日です。


すでに1月には昨年度から0.4%引き下げと公表され、5月には「支給額変更通知書」が送られているとはいえ、この日初めてその「引き下げ」を実感することになるのです。


「引き下げ」を忘れていた人、そもそも知らなかった人にとっては、かなりショックを受けることになるのではないでしょうか。


国民年金で平均月額259円、厚生年金で同じく903円の減額ですが、2か月分支給なので実際はこの2倍になります。


「物価上がってんのに、どないなってんのや!」と憤慨する人が多いと思います。


「今は下げるんやなくて、上げるのとちゃうか!」そう思うのが当たり前かもしれません。


しかし「年金額改定ルール」によればそうならないのです。


令和3年の物価変動率は▲0.2%、名目手取り賃金変動率は▲0.4%でしたので、▲0.4%となるのですが、多くの人はここまで理解するのは難しいです。


社労士学習を積んだ私も資料を見ながらでないと間違えてしまいます。


送られてくる「支給額変更通知書」には、ただ「法律の規定に基づき・・・改定しました」としか書いてありません。


せめて▲0.4%の説明くらいはほしいですね。


物価が上がり、賃金も上がったとして、来年度こそは「引き上げ」を期待したいところですが、そこにはもう一つカラクリがあります。


マクロ経済スライドの未調整分▲0.3%が来年度に持ち越し(キャリーオーバー)されているのです。


これを帳消しにする物価・賃金の上昇があるかどうかは、来年にならないと分かりません。


年金生活者には厳しい1年となりそうです。


今は何とか来るべき「6月15日ショック」を乗り越えてほしいですね。


その1週間後から参議院選挙が始まります。

年金生活者がどんな反応を示すかも注目です。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。



何げない日常から その21


通勤路に咲く紫陽花も見頃を迎えました。