こんにちは。
独自の健康保険組合を持たない中小企業に勤める人たちが加入する健康保険が「全国健康保険協会」(協会けんぽ)です。
社労士学習でも、実務に余り関係のないような協会内部の細かい手続き(運営委員会や評議会など)もよく出てきます。
⚫︎頑張った支部が報われる仕組み
そうしたなかで、実際に被保険者に一番関わってくるのが「一般保険料率」です。
「一般保険料率」は1000分の30から130までの範囲内で都道府県支部ごとに決定するとされており、全国平均は1000分の100(10%)です。
この支部別保険料率の算定には、支部内の年齢層分布や医療給付の状況、総報酬額などが考慮されますが、それ以外に「インセンティブ」(報奨金)の仕組みがあるのは余り知られていません。
この仕組みは平成30年度から導入された比較的新しい制度で、加入者や事業主の健康維持に関する自助努力を保険料率に反映させようとするものです。
一種の「成果主義」の導入です。
当該年度の取組は翌々年度に反映することになりますので、令和4年度は令和2年度の取組が反映されることになります。
⚫︎1人ひとりの頑張りで全員に効果あり
「評価指標」には、次の5つあって、
・特定健診等実施率
・特定保健指導等実施率
・特定保健指導等対象者の減少率
・要治療者の受診率
・後発医療品の使用割合 になります。
そう言えば「協会けんぽ」の広報誌で「特定健診」がしばしば出てきますが、その裏にはこういう事情があったんですね。
これに充てられる財源は、全支部の保険料率の0.01%(令和4年度は0.007%)に過ぎませんが、効果は割とあるみたいです。
令和3年度には最も恩恵をうけた島根支部で、1人当たり年2,316円の保険料減額効果があったということです。
これは労使合わせての額であり、言い換えれば労使双方にメリットがあるということです。
支部1人ひとりが頑張れば、支部みんなの保険料が安くなるという仕組みです。
支部の中で頑張っている人も、そうでない人も、同じだけの恩恵があるシステムでもあり、少し複雑な気持ちもします。
労使ともどもみんな、組織的に頑張れるような仕組みになれば、保険料、ひいては医療費の節減にも効果が出てくるように思います。
今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。
もう一つの旅の楽しみ vol.9
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