こんにちは。


少し前に「年金生活者YouTuberさん」のことを記事にしました。


その後も何となく気になり、時々視聴しています。他人事ではないような気がし始めています。


⚫︎年金繰上げを選択する事情

そのなかで気が付いたのは、老齢年金の「繰上げ」をしている人が何人もいたことです。


よく知られているように、国民年金の「繰上げ」を選択している人の割合は、令和2年度では11.7%と全体からすれば一部に過ぎません。


これは、年々少なくなる傾向にあります。

「繰下げ」は1.6%でこちらは微増傾向です。


ほとんどは「繰上げ」を選択していないのですが、「繰上げ」を選択した人のYouTubeチャンネルからはそれに至った理由を伺い知ることができます。


多いのは、当面の老後の生活が心配で、やむを得ず「繰上げ」しているパターン。


営んでいた食堂を身体がきついので廃業したとか、コロナで突然雇い止めにあったとか、病弱なので将来に不安があるとか、事情はさまざまです。


皆さん、月々0.5%の減額などのデメリットを承知の上で請求するに至っています。


もう一つ、少数派ですが「繰上げ」を前向きに捉え、老後を豊かに送るために安定収入を求めようとするパターン。


もう40年も働いたのだから、仕事は辞めにしてこれからは低収入でもいいので、自分らしいシニアライフを送りたいという積極的な考えによります。


「繰上げ」を年金事務所で相談すると、「本当にいいですね。一度申請したら撤回できませんよ」と何度も念押しをされるようです。


その上で、自分の老後設計を自身で判断し決定することは、素晴らしいことだと思います。


⚫︎繰上げがもっと普及するために

「繰上げ」(「繰下げ」もそうですが)がなかなか普及しないのは、その効果が積極的に公開されていないことにあります。


制度の説明はありますが、その結果どうなるのかが、普通に暮らしている人には分からないのです。


例えば「繰上げ」なら何歳まで受給したら本来の場合に追いつかれてしまうのか、その後、受給額にどれくらいの差が出るのかといったことです。


税負担などを計算しない支給額ベースでは、60歳までの「繰上げ」なら77歳で、本来の65歳受給開始の場合の総支給額を下回ることになります。


逆に言えば、77歳までは「繰上げ」の方が上回っているということです。


また、下回る額は男女の平均寿命85歳の時点では、1,935千円となります。(令和4年度老齢基礎年金額をベースとした試算)


これを今年4月からの「0.4%減額」の場合に置き換えると、81歳で逆転、その差1,085千円とかなり縮小されることになります。


これをどう考えるかですが、これからの不透明な経済社会情勢を考えれば、「これくらいの差は大したことない」という考えも成り立つと思います。


ただこれも実際に内容を具体的に聞いてみないことには、自分たちの老後の経済生活にプラスなのか、マイマスなのかイメージすることは難しいです。


もちろん年金事務所に行けば丁寧に教えてくれますが、よほどのことがない限り、やはり「敷居は高い」というのが庶民感覚です。


この年金制度と庶民の間の溝を埋める「コミュニケーター」としての「街角の年金相談センター」の役割は大きいと改めて感じています。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。


もう一つの旅の楽しみ vol.8


神社巡りでは祀ってある動物を見るのが楽しい

(京都・吉田神社)