こんにちは。


昨年12月に「社会保険労務士白書・2021年版」が公表されました。社労士会連合会のホームページで見ることができます。


私が知る限り「白書」の形で出るのは前年から引き続いて2回目であり、業界から少し距離のある「その他社労士」としては、ありがたいことです。


早速、一読してみました。


今回は特にコロナ禍における連合会の取組について、詳らかに記載されているのが印象的です。


雇用調整助成金などの助成金申請で社労士が重要な役割を果たしたことや、出前授業など連合会本来の活動が影響を受けたことなどが強調されています。


ここでは注目しておきたい2点に触れます。


⚫︎社労士登録者数に「異変」が

1つは「社労士登録者の動向」です。

昨年(2021年)3月末現在の登録者数は43,474人で前年同月比587人増となっています。


18年から800人台の増加が続いていましたが、一気に500人台にまで低下したことになります。


この傾向は、社労士法人にも出ており、21年3月末現在で前年同月比244法人の増にとどまっています。


一方、解散・廃止法人は、58法人と前年の34法人を大きく上回ることになっています。


こうしたところに、コロナ禍の少なくない影響を見ることができます。コロナ禍が続いた21年4月以降も同様の傾向が続いていることが予想されます。


⚫︎着々と進む女性進出

あと1つは「女性社労士の進出」です。

女性進出の傾向はしばらく続いていますが、21年もさらに進んだと言えます。


全体の登録者数に占める女性の割合は、31.7%と5年前の29.4%から2.3ポイント上昇しています。


また、社労士試験合格者に占める女性の割合も同様の傾向で、21年度試験では38.8%となり、5年前の33.9%から4.4ポイント上昇しています。


ちなみに「特定社労士試験合格者」では、もっと顕著になっており、20年度には41.6%と(一つの目安である)4割を超えることになっています。


じっくり読み込んでいくと、他にももっと面白い内容が出てくるかもしれませんが、それはまたの機会にします。


「白書」には、業界の未来を占う貴重な情報が散りばめられています。



今回もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。次回もまたアクセスしてください。


いつもの生活から(第47回)


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