給料について考えることが最初のステップ | 面白いほど就職活動がわかるBlog -an easy guide to job hunting-

給料について考えることが最初のステップ

経済的に自立していない多くの学生にとっては、関心はそれなりにある一方、ホントのトコロは実感の無いのが給料では無いでしょうか。今回は少しで良いので給料の持つ意味をしっかり実感して欲しいというお話です。

ちなみによくFRIDAYとかに有名企業30歳の平均年収とか夏のボーナスなんかが出てますけど、微妙なのもありますが結構間違ったりもしているので鵜呑みにするのは注意が必要です

当就職講座でもいずれ新人~30歳前後までの人気業界ごとのざっくりとした年収は紹介したいと思っていますが、その前に学生の皆さんには表面的な関心に留まらず給与についてじっくり考えて欲しいのです。

「カネよりもやりがいだ!」って声もよくありますし、ボクもその通りだと思います。若い内は、くだらない仕事で100万ぐらい年収が高いよりは、100万安くてもチャレンジングな仕事をした方が良い。成長市場の商品を接待だけの営業でバンバン売りまくって100万円のインセンティブをもらうよりは、赤字の事業の再建案件でサービス残業をしまくって(普通は儲かった部署じゃないとコスト削減で残業代ってあんまりもらえないものです)基本給にお涙程度の残業代で汗をかいた方が、中期的に見れば市場価値は高まると思います。まあ、前者にやりがいを感じる方なら何も問題は無いのでしょうが。

しかし一方で残酷なのが給与の違いよる生活水準の歴然とした格差です。例えば、社会人になってから久々に同じサークルの友達で飲みに行った場合、ある奴は給料日を気にしてドキドキしながら割り勘の5000円を支払うのに対して、別の奴は「ああ、5000円なんて今日はかなり安くすんだね。2件目は、どうする?」と平気で言ってしまう。1年前までは一緒につぼ八で飲んでいたのが、気がつけばそんなギャップが生まれている。

しかも、これが男女の出会いについてはどうでしょうか。「人間は中身で勝負だ」「別に合コンなんてまったく興味が無い」と本気で思っている方は問題無いのですが、現実としては中身がある奴がオシャレなレストランに女のコを誘えば勝てるわけがありませんし、合コンの店だってそこらへんの居酒屋じゃなくてセンスある店でやった方が盛り上がる確率は高いわけです。

ボクは何も、給与が高い会社に行けと言っているのではありません学生の皆さんにまずきちっと給料の意味を認識して欲しいだけなのです。これまでは親の経済的な支えの上で好きなことをやらせてもらっていた人が大半でしょ?そのノリで「自分の人生、好きなことを仕事にしないと意味が無い!」とか「お金より大事なものがある!」とか言ってしまう連中がたくさんいる。まして親のカネで飯食ってる奴に「日本を元気な国にしたい!」とか軽く言って欲しくないのです。余計なお世話です。

これもいずれ書きますが、企業がポテンシャル採用である新卒採用で求める人材は、「地に足がついた上で夢を語れる人」につきると思います。夢を語ることは自分のモチベーションアップにもつながるし、すごく良いことだと思います。ただし同時にたいしたリスクも無い楽なことです。学生の内は多いに夢を語っても良いのですが、社会に出る以上は地に足をつけてから夢を語らないと単なる空想家です

地に足をつけるステップとして、まずは就職活動の入り口で、ちょっと真剣に給料と言うものをしっかり考える必要があります。今の自分の時間は大半の人にとって親の支えが前提になっているはずです。卒業後も死ぬまで遊んで暮らせるお金がある方は心配する必要はありませんが、ほとんどの人が卒業してからも親が合コンに行くお金を仕送りしてくれることは無いでしょう。自分で稼いだ給料で、まず住む場所のお金を払い、食べる物を買うんです。その上で残ったお金が自由に使えるお金です。当然、安月給じゃ自由に使えるお金なんて大して残りません。下手をすればバイト代を全て遊ぶお金に使えていた学生時代より貧乏です。まして良いところに住んだり、良い物を食べたりできないのです。

もう一度、書きますが、ボクは決して良い給料の会社に行って良い生活をしろと言っているのではありません。やりがいだ、好きなことを仕事にしたいとか短絡的なことを考える前に、自分の力で明日の食いぶちを稼ぐ現実を理解してくださいと言うことなのです。その上で、やりがいとか夢とか出てくるのです。ここをしっかりと受けとめることが、浮いた足を地につける最初の一歩なのです。そして、これこそが実は自己分析のヒントだったりします。

今日の格言:やりがい、好きなことを妄想する前に、生活に大きく影響する給料の意味をしっかりと考える。