こんにちはニコ


今日は講師活動をする中で

キューティクルニッパーに関して

よく受ける質問について

みなさんが持っているニッパーを今よりもっと

好きになって欲しいという気持ちで

技術者側、開発側の両方から見た目線で

お伝えしていきたいと思います。

*ニッパーという言葉が度々出てきますが、ここではキューティクルニッパーのことを指しています。

*検品、開発に携わっていたのは過去の話であり、現在は行っておりませんので、あえてブランド名などは伏せさせて頂きます。









よくある質問

Q. ニッパーを研ぐタイミングはいつですか?




一般的な回答は

A. ニッパーを研ぐタイミングは人によって違います。

切れ味が悪くなったら研ぐタイミングです!




となるのですが、実はこの切れ味自体が

よく分からないという人が多いんです。





ケアが出来ないという方のニッパーを見せていただくと

自分のニッパーが切れるのか切れないのか分からない

と仰る方がほとんどです。




つまり

自分のニッパーが切れ味が悪い(刃が曲がっている)ことに

気付いていないのです。







ニッパーを研磨する理由は

大きく分けて2つありますが

1つは摩耗

2つ目は刃先曲がり(欠け)です。
 




おそらく、

まともな切れ味のニッパーを持っている人は

ネイリストの中でも非常に少ないです。





私が見てきた何千という研ぎに出したニッパーの中で

摩耗で研磨に出していた方は本当に少ないんです。




その位、

ニッパーの刃が曲がっている人

ニッパーを正しく扱えていない人が多いのです。





だから

キレイにケアが出来ない。

いつがケアの終わりか分からない。

という現象が起きるのです。





ちゃんとした(刃が曲がっていない)

キューティクルニッパーを持っている人は


①正しくニッパーを使ってネイルケアが出来る人

②正しくニッパーを管理出来ている人

③ニッパーを使うフリだけしている人←




検定試験の時によくいる三つめは

とりあえず置いといて...笑


①、②のどちらか一つでも該当してない方は

とりあえずそこから見直しましょう☺





なぜ、私がキューティクルニッパーのことについて

うるさいかと言うと...



昔の話になりますが

スクール講師時代に、勤めていたスクールが

キューティクルニッパーを開発、販売をしていたので

私は講師の傍ら、そのキューティクルニッパーの

開発に携わり、ニッパーの最終検品をしていました。




もちろん、そのニッパーについては

みなさんが研ぎに出したニッパーの研ぎ戻りも

全て検品して、みなさんが預けた各問屋さんに

お返ししていました。




そのニッパーに関しては

私が窓口のようなものだったので

職人さんとやり取りしていく中で

ニッパーの構造、製造過程などについて詳しく知り

ニッパーを作るのがどれだけ大変なことなのか

職人さんの力がどれだけすごいのかを知ることが出来ました。




しかし、ネイリストにとっては

0.1ミリの刃先のズレも

施術に支障をきたす場合もあるので

私も一丁一丁検品する中で

目と手の感覚を究極に研ぎ澄まして

少しでも刃先が合わない

刃がザラザラしているなどの場合は

とっても心苦しいですが

ひどい時は、上がってきた半数以上のニッパーを

工場に戻し、やり直して頂くこともありました。




職人さんにはどこがダメなのか全く分からない。

顕微鏡で見ないと分からない。と言われ

ネイリスト(技術者)の感覚と

職人さんの感覚を合わせるのが大変でした。




職人さん曰く、

数ある刃物の中でも

キューティクルニッパーほど繊細な道具はないそうです。





キューティクルニッパーは

キューティクル付近の

とても細かいものを取っていくので

それだけ精密に作られていなければいけません。




その分、簡単に量産出来るものではないんですよね。





私が検品していたニッパーは

院長先生の名前がニッパーに刻印されているので

自分の勤めているスクールと院長先生の名にかけて

特に厳しく検品をしていた為に

作りがとても精巧で

製造から販売に至るまでに

多くの時間と手間を要しました。




授業が終わったらほぼ毎日検品、梱包し

各問屋さんへ発送していました。



時には、私ってネイル講師なんだろうか..?

毎日毎日ニッパーのことを考えていて

ほぼ毎日職人さんとやり取りして

もうニッパーの工場で働いた方が

いいんじゃないかと思うくらい

いつしか検品のプロフェッショナルになっていました。





でもその経験が

なぜネイルケアが苦手になるのか?

という原因を突き止めることに

非常に役に立っています。





キューティクルニッパーは

海外の製品などは例外もあるかもしれませんが

最終工程は必ず手作業が入り

機械のみで作ることは出来ない物です。



特に日本のメーカーのものは本当に

『これぞ職人技』

という言葉が相応しい商品だと思います。




つまり、皆さんが使っているニッパーは

とても大変で複雑な工程を経て

職人さんの力によって出来ているもの なので

それだけ大切に扱って頂きたいのです。




切れない包丁で何かを切る程

危ないことはないですよね。




それと同じで

切れないニッパーを使うと余分な力と神経を使います。

そのため、ケアをするとどっと疲れる!

という方も少なくないと思います。




そして、

キューティクルニッパーは包丁やハサミなどと違い

人の皮膚に直接触れるものなので

とても、重要で、慎重大切

扱わなければいけません。





その為には

まずはニッパーを正しく使ってネイルケアをすること。

そして、ニッパーを正しく管理すること。







ニッパーの価格は

海外のものから国産までピンキリですが

ネイルの道具の中では、割と高価な部類に入ります。




★ニッパーを正しく管理出来ているのに


ニッパーの切れ味が悪い方は

ネイルケアを見直しましょう。





★ニッパーを正しく使うネイルケアが出来ているのに


ニッパーの切れ味が悪い方は

管理方法を見直しましょう。




ちなみに、私は15年以上同じニッパーを使っています!



私はニッパーを作っている職人さんではないですが

たくさんのニッパーを見てきたので

刃を見ただけで

これは施術のせいなのか、事故なのか

管理のせいなのか

どれに該当しているか分かります。





どれか分からないけど

刃が曲がっているかもしれない。

切れ味が悪い。

いつも買ってすぐにニッパーの切れ味が悪くなる。

という方に関しては、ニッパーを拝見させて頂き

どれに該当しているか判断し

技術面であれば技術

管理面であれば管理方法

つまり、原因と解決法を導き出し

ネイルケアのお悩みをズバリ解決致します!





研ぎに出すのは簡単ですが

その分ニッパーの寿命も短くなりますし

買い換えれば出費がかさみます。





ニッパーを永く使うには

正しい施術方法、管理方法

とても重要となります。




そして正しいネイルケアをするには

どちらかが欠けてもダメなのです。




もしかしたら、ネイルケアが上手く出来ない方は

技術だけの問題ではないかもしれませんよ!





ネイルケアが苦手だと絶望して諦めてしまった方も

出来ない原因がニッパーなのか、技術なのか

管理方法なのか、ニッパーに対する恐怖なのか

まずはどれが原因なのかを知ることが

とても重要です!




ほとんどの原因はニッパーが語ってくれます。




ネイル業界には

ネイルケアが上手い人はたくさんいて

有難いことに、ネイルケアのセミナーやレッスンは

たくさんあります。




でもニッパーの管理方法を教えてくれる人って

なかなかいないんですよね…




私は、ネイルケアを教える時には

技術の他に保管方法も含め

なぜこうなっているのか?

なぜこうするのか? という

ニッパーの構造などについても

何割か時間を割きます。




ヲタクのように熱弁しますが

実はそこでネイルケアが出来ない原因が解ったりします。




原因が分かったら

そこからは、すべり台を滑るように

スルスルと技術が上達するのみです!





ジェルやアクリルなどの成分や性質については

興味のある方も多いと思いますが

検定などで一番苦楽を共にしているであろう

キューティクルニッパーについては

意外に知らない、

興味を持ってない方が多いんですよね。





これからはみなさんが持っているニッパーについても

興味を持って頂けると嬉しいです!






きちんとニッパーを扱えるようになれば

研ぐタイミングも自ずと分かるようになります!





そしたらきっと

今持っているニッパーとネイルケアが

もっと好きになりますよ♥