震災後、テニスコートに設置された仮の役場です。
プレハブの2階建構造。その存在はニュース映像から
知っていましたが、ここで働く方々の激務もまた報道
されていた為、言葉に出来ない申し訳なさのような
気持ちから写真はこの1枚しか残せませんでした。
ここは、私にとって不可侵の場所だったのです。
この日から写真が増えることは無いまま時は流れ現在。
テニスコートは正式に営業を再開しています。
ここに、ほんの一時でも役場があったということ。
その事実を忘れてはいけないような気がしています。
休日には、中学生や一般の方がテニスに興じる姿を
見掛けます。“平時”を実感します。
新庁舎完成後、ようやく私の心から“不可侵”は薄れ、
ここの写真を残したいという気持ちが浮上しました。
路面が傷んでいるのは、もしかしたら多くの人々や
機材の出入りが繰り返された影響かもしれません。
第二・第三庁舎の解体も決まり、この風景を見ること
が出来るのもあと僅か。
しっかりと記憶しておきたいと思います。