長く患っていた方がこの世を去ったと聞きました。
直接の知り合いではありませんが、数度同じ仕事に
携わったことがあります。
その方にとって縁が深かった施設に行くことになり、
担当者がやって来るまでの数分間、丁度火葬の火入れが
始まる時間に、待合スペースで壁を見詰めていました。
考えていたのは、その方が亡くなった後の世界に、今
自分が存在しているのだということでした。
命が終わった瞬間に、その人にとっての世界は消えて
しまいます。しかし実際には世界は消えることなく
続いていて、ごく普通の、例えば今日のような日が
繰り返されるのです。
世界は永遠に終わらない。
ただそこから外れてしまうだけのことなのです。
彼は今日という日を感じることは出来なかったけれど、
私は更にその後の世界を生きています。
毎日を大切に生きねばならないと、強く思いました。
