【中国ガン】生物学的観点から見る中国問題 (転載自由)

                 「台湾の声」編集長 林建良(りんけんりょう)

●中国の本質を見えない「中国専門家」たち
   中国はチャンスなのかリスクなのか、この議論はいまだに白熱している。

   それは、ガンは良いものなのか悪いものなのかと言っているに等しいのだがガンが体に良いと主張しようものならまず間違いなく笑い者とされるのに、中国を世界経済の救世主だと主張する政治家や学者たちは山ほどいる。

   なぜいまだに、中国をチャンスとする政治家や学者が存在しているのか。それは彼らの目が短期的利益に奪われて、中国の本質が見えなくなっているからではない。彼らが中国問題を論じるときに「中国人の本能」という生物学的観点で検証していないからだ。生物学的観点で中国をみると、中国がガンであることはよくわかるのだが、まさかと思う日本人は多いだろう。

   かつてのナチスドイツの勃興と、それによってもたらされた世界規模の災難を考えてもらいたい。政治力、経済力、軍事力ともに強大になっている中国を「ガン細胞」に譬えるなら容易に想像ができるはずだ。

   まず、なぜ中国はガン細胞なのか、中国の人的問題、環境問題、経済、犯罪、巨大な公共建設である三峡ダムなど、実例をあげて検証していく。中国を経済、政治、地政学だけで見立てるのは、ガンを聴診器だけで診断するのと同じことなのだ。中国人の本質的な部分を探求しない限り、中国の真実は知りえない。本書はその真実を立証するためのものである。

●ガン細胞と同様な性質を持つ中国
   中国のことを冷徹に検証してみると、その性質はガン細胞と同様な性質を持つことがわかる。
   
   さらに、中国ガンも他のガンと同様、遠隔転移する。ガン細胞は移民、留学、投資、密入国などのルートで世界中に散らばっている。転移先の国々ではさまざまな問題を起こし、その国の社会や文化まで変質させてしまうのだ。それもガン特有の現象である。

   ところが、中国人自身もまた中国ガンによって苦しめられているという皮肉な現象も起こっている。ガン細胞は自分の生きる基盤までも破壊し尽くす。中国ガン細胞の増殖によって、中国の大地が汚染され、砂漠化も進んでいる。その結果、中国で名誉、権力、富を一身に集める高官たちが競って外国へ逃げ出し、外国人になろうとしている。

   中国がガンでなければ、このような異常な現象はまず起こらない。国の舵を取る高官自身がその国の進路を信用していないのだから、まさに末期ガンの様相そのものといえよう。

   どうして四千年もの歴史を誇る、賢いはずの中国人が自分で中国ガンを治せないのか。これはまぎれもなくガン細胞の宿命であり、ガン細胞それ自身が抱いているジレンマなのだ。

   正常な細胞であれば、アポトーシスという自己犠牲の生命法則に従って、生体全体の均衡を保つために自ら死ぬのだが、そもそも死なないから問題になっているガン細胞には、自己犠牲の精神などまったく持ち合わせていない。

   ガン細胞は無限大に拡張しようとする。恐らくガン細胞自身も無限大に拡張していけば、いずれは自らを死に至らせることを頭では理解しているのだろうが、掠奪や拡張の本能には勝てないらしい。

●中国ガンをどう退治するのか
   こうしたガン細胞が持つ「本能」を理解しなければ、ガンの退治などできはしない。ガンの最善の治療は完全に切除することだ。しかし、中国ガンは完全には切除できないほど巨大化し、世界の隅々まで転移している。今や残されている唯一の治療手段は、中国ガンを無害化することだ。

   どうやって無害化するかと言えば、中国の巨大ガン細胞の塊を分割してお互いに牽制し合うように仕向ける方法だ。中国政府に民主化を要求し、中国内部の民主化運動を応援するだけで、中国の分割に繋がるのだ。そもそも統一されている時代よりもバラバラになっている時代の方が長いのだから、中国の分割を難しく考える必要はない。

   人間の体の中には、生体防御としてガン細胞を退治する「NKリンパ球」という免疫機能が存在している。現在はガンの治療にこのNKリンパ球を活性化してガン細胞を退治する研究も進んでいる。中国ガンに対しても、中国内外に存在する免疫機能を活性化させるのである。

   実は、中国の内部にもあらゆるNKリンパ球が存在している。それは良識あるマスコミ関係者であり、人権活動家であり、法輪功のメンバーであり、天安門事件の犠牲者の家族だ。それプラス海外の支援勢力である。

   いくら中国が独裁国家だとはいえ、民主自由、人権尊重を強く要求していけば、動揺しないはずがなく、それと同時に、中国の民主化運動に民主国家である日本と台湾が国を挙げて支援しなければならないだろう。

●日本のリベラル派は何故独裁中国を支持するのか
   そのためにまず日本は、「中国を刺激するな」という強迫観念を捨てなければならない。「泥棒を刺激するな」と言って戸締りを怠るのは、ただ泥棒を喜ばせるばかりではなく、自分も被害者になるのである。中国ガンに対して、この歪んだ心理を捨てられなければ退治などできるわけもない。

   中国ガンを退治するために日本自身が健康にならなければならないのだ。しかし、今の日本が健康と言えるかははなはだ疑問だ。

   日本は自由と民主主義と人権を何より大切にしている国である。そうでありながら、独裁国家中国の民主化や人権問題について日本人は触れたがらない。あまつさえ全体主義の中国を賛美し、支援しているのが日本のリベラル派だ。人権にうるさいはずのリベラル派が、独裁国家の肩をもつなどというのはとてつもなく奇怪な光景である。このような思想的錯乱が、日本社会で怪しまれることなく当たり前のように平然と存在していることも、日本病の一つだといえよう。

●日本はブラックジャックになれ!
   それでも日本は、アジアで唯一中国と対抗できるまっとうな国なのだ。優等生国家日本は「ブラックジャック」という型破りな医者を創り出した。

   実はこの「ブラックジャック」、全集が今でも日本の優等生の象徴である東大の医学図書館の一階に収蔵されている。私はそれが官僚や研究者を輩出する東大の静かな反抗ではないかと勝手に解釈している。もしそうであれば、日本はいずれ旧習を打破して新しい時代を切り開く冒険心を取り戻すのではないだろうか。

   中国ガンの退治には、ブラックジャックのような医者が持つ既成観念に囚われない発想、そして日本の覚悟にかかっている。

   私はやはり、日本は台湾人の憧れる「侍の国」なのだと信じたく、この一冊を書き下ろした。本書は、日本人が見ようとしない、考えようとしない部分を提起し、解決のヒントとしたい。

  二〇一二年一二月一二日

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  実は中国という土地が生み出した(中国はできて100年そこそこであるが便宜上そう呼ぶ、あるいは「中原」のほうがふさわしい)、シナ大陸の中原に現れた超新星とも言える孔子のこととを知るだけでも、シナのガン細胞の強さを知ることができる。

  彼の弟子たちが書き残したと伝承される「論語」、シナ人により善く生きよというメッセージは、林建良氏が仰っている「NKリンパ球(NT 細胞)」であったと言える。もともと彼は政治家を志し、政治によって中原の民族を治療しようとした。50歳までは政治活動に没頭したが、後の世に神の如く敬われた彼にも秩序の崩壊(道徳心の荒廃)は治療できなかった。

  自分の死後、にも戦い続ける分身を作るべく、熱心に後進を育成したというのが孔子の本当の姿であると、最近読んだ本の中で学んだ。(佐久協著:高校生が感動した「論語」)そんな彼の気持ちと裏腹に中原の民は彼の思想を曲解しながら、覇王の安定統治への足がかりとして利用するようになったのは漢代に至ってからだ。

  近年になり、文化大革命で孔子は非難の対象になり、その名前は中共編纂の新華字典の中で現れもしないという状況で、孔子学院などが、中共政府ほぼ全額負担で世界中に作られている。孔子が知ったら、彼らのガン細胞の強さに圧倒し、卒倒するのではないだろうか?

  日本にはぜひブラック・ジャックになってもらい、アジアに安定した平和を打ち立てていただきたい。それにはまず、日本自身が健全化する必要がある。その旗頭に立つはずの自民党総裁をシナは「マスゴミ」シナのポチであるメディアを使って叩き潰そうとしていることをそろそろ日本人も知って覚醒する日が近いことを願ってやまない。