愛知県議会2月定例議会は、昨日閉会日を迎えました。当初予算をはじめとする65議案が採択されました。日本共産党県議団は、愛知県一般会計予算を含む22の議案に反対をしました。わしの議員が代表して、議案に対する反対討論を行いました。

 

 愛知県では、今まで共産党の議席がなく、県の予算に全員賛成をするオール与党でした。12年ぶりに共産党の議席ができてから、初めての予算議会で、県の予算に物申す!ことができました。

(写真は、議案の採択の瞬間。議長が賛成起立を求め、私たちは反対なので、座っています。)


 初の予算議会に挑み、初めて手にした予算書の分厚さと、予算の額の膨大さにおどろきました。まず、ケタが大きすぎて読めない、予算書の見方が分からない・・・ところから始まりました。^_^;

また、予算書を見ていく中で、いかに県の予算が酷いか、といこともよくわかりました。


 

 愛知県の予算を見てみますと、国の悪政から県民のくらしや、福祉・医療を守る「防波堤」の役割とはかなり大きくかけ離れたものとなっています。

 市町村国保の引き上げの恐れのある国保の都道府県化や生活保護費の削減など、県民の暮らしや福祉は後退させられています。苦しむ県民にさらに追い打ちをかけるものです。

教育は、県立高校や特別支援学校の老朽化がひどく改善がみられないことなど。

県営住宅もぼろぼろ、県民に冷たい県政の姿が改めて明らかになりました。

 その一方で、採算の見通しがないのに企業いいなりになって大型開発や大規模公共事業には異常に多額の予算をつけています。

 県は、中部国際空港の空港島に6万平方規模の大規模展示場を整備しようとしています。建物だけで350億円という巨額な建設費です。これに土地代が入ればさらなる県費投入が予想されます。

また、4万平方メートル規模の展示会を毎月開催しないと賄えないとしています。私が委員会で「毎月大規模なイベントができるのか?」ときいいたら、県は、「毎月は簡単じゃないけど努力します。」という答弁をしました。見通しの甘さがよくわかります。これは、オリンピックの期間東京の展示場が使えないという理由から出てきたものです。あくまで1次的な需要をきたいしているだけのものです。千葉県の幕張メッセ同様に莫大な赤字になることは目に見えています。大きな問題であり、引き続き追及していきます。

さらに、リニアインパクト事業、設楽ダム開発、中部空港2本目滑走路など、不要不急の事業がならびます。県民の切実な願いには「財政が厳しい」といってはねのける、こんな県財政のありかたは、本当に酷いとつよくかんじました。

 さらに、「県営名古屋空港F35広域整備拠点」については愛知県は、軍事拠点化になる恐れがある重要な問題という認識が薄く、国に対して明確に反対の立場を示していません。愛知県の意識の低さには驚きました。

 とにかく酷い、県民の切実な要求は置き去りにした予算です。大型開発優先から暮らし、福祉優先へ税金の使い方を切り替えて県民の願いにこたえて実現することが県政にとって大事なことです。

私たち県議団は、県民の暮らしや、若者支援など県民の立場にたった県政の実現と、憲法9条を守って平和な県政の実現へとみなさんと一緒に力合わせてがんばっていきます。




(本会議終了後、傍聴に来た方達と感想交流会)



(反対討論を終えたわしの県議団長からの報告)


感想交流会では、「わしのさんの反対討論に思わず拍手したくなった。議場内は拍手もしちゃだめなんて。」「共産党の討論が一番光っていたね。」など・・・感想が寄せられました。


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 今回の議会に、各団体から請願書が提出されました。全部で5つ。


◎「消費税10%増税の中止を求める意見書採択を求める」について

消費税をやめさせる愛知連絡会

◎「公契約条例に賃金加減設定など労働者保護を盛り込むことを求める」について

愛知県労働組合総連合

◎「日韓合意(慰安婦問題)によるすみやかな解決を政府に求める」について

愛知・日本軍『慰安婦』問題解決すすめる会

◎「県営大高緑地へのディノアドベンチャーライド名古屋(恐竜パーク)の誘致の中止を求める」について

大高緑地を愛する会

◎「ディノアドベンチャーライド名古屋の建設を求める」について

新日本婦人の会緑支部


 本会議で採決をして、請願への賛成起立は共産党の2人だけ。他の会派はみんな反対をしたので、残念ながら不採択となってしまいました。



(意見書(案)各会派提出一覧表)

 また、意見書(案)は、「消費税10%への増税中止を求める意見書(案)」を私達県議団は提出をしましたが、どこの会派からも賛同を得られずに取り下げとなりました。

自民党から提出された「中部国際空港二本目滑走路建設促進」の意見書(案)については、わが党は、「中部国際空港の需要が現在、開港当時にも至っていません。国交省も今の中部国際空港を利用できていないと言っています。以上の理由から、無謀な計画に巨額の費用を投じる事業を推進する意見書(案)には賛同できません。」という理由で反対をしました。



 今回の議会で、国との連携で県会議員の必要性を改めてじっかんしました。食品廃棄物不正転売の問題では、わが党国会議員 参議院議員市田忠義さんが愛知県に調査に入り、国会の委員会で取り上げ質問をしました。愛知県では、私が所属する振興環境委員会で質問をして、県の対応について追及しました。

また、F35整備拠点化の問題や特別支援学校老朽化の問題では、衆議院議員もとむら伸子さんが国会で質問をして、県議会ではわしの県議が県に質問をしました。

国会議員団と連携で、国政と県政の関わりは大きいと感じました。また、国の悪政を変えていかないと県政も変わらないということをおもいました。

 もうひとつ、連携できたことがあります。それは、他の県のわが党県議団や、市議団との連携です。委員会や予算議会の質問をつくる際に、ソーラーパネルや、奨学金の制度創設、大規模展示場関係、コミュニティーバス・・・など、他県の県議団や県内の市議団から、さまざまな情報交換をして、質問を作成しました。とても心強く感じました。


 4月で、議員となってから1年が経ちます。たくさの方に支えられてここまで来ました。そして、新年度が始まります。ここから、またさらにがんばっていきます!これからも、ひきつづき応援よろしくお願いします。