昨日、日本共産党愛知県議団で、愛知県立春日台特別支援学校へ視察に行ってきました。以前から、学校の老朽化の話や、マンモス校(全学年合計452名)となっているというお話を聞いていて、実際に見に行こうと話していました。


そして、今回視察が実現しました。



 学校は、愛知県心身障害者コロニーという福祉施設が集まる中にあります。初めて行って、自然に囲まれているところなんだなぁと思いました。学校や、病院、訓練校など、たくさんの施設が集まっていて、豊橋でいうと、福祉村に似ていました。


 学校の先生も、「ここは、自然豊かでいいところです。散歩やジョギングもできます。季節のいろんな風景が楽しめます。子どもたちにとっていいところです。」と話していました。

「ただ、場所的にライフラインのメンテナンスは大変です。」という話も。



 最初に、部屋に案内されて、先生たちから学校の授業の様子、子どもたちのこと、行事のことなど、学校についての説明を受けました。


 「この学校は、春日井や、瀬戸、近隣4市から子どもたちが通ってきます。特別支援学校に通う子どもは増えています。ここは、幼稚部から通える学校です。」


子どもたちが増えていき、教室が足りないという悩みがあり、先生が「小学校・中学校の義務教育は、軽度な子達は、地域の各学校でも、特別学級を充実させてもらえるといいなと思う。高等部からはここへ通うとか・・。」と話していました。


また、自閉症の子どもたちが増えていて、「教員の支援力、スキルが何よりも必要です。」と話ていました。「非常勤の先生も、なるべく毎年契約更新するようにしています。」という話も。


 この学校では、子どもたちの障がいの程度に応じて、授業を組んでいるそうです。小学部では、日常生活や、遊びの指導中心、中学部では、一般科目も増えていきます。高等部では、重度・軽度によって内容を変えています。障がいをもつ子どもたちに寄り添って進めている様子が分かりました。


 高等部からは、就職に向けて、作業学習や就業といった授業が増えていきます。ですが、現状では就職は減っているようです。企業への研修などもあるようですが、難しいようです。


学校や子どもたちのことを嬉しそうに話す先生が印象的でした。


部屋で、話を聞いたあと、校内を案内してくれました。




 最初に、小学部の教室へ。子どもたちが外で元気に走り回っていました。美味しそうにみかんを食べている子もいました(^^)手を振ってあいさつすると元気にこたえてくれました。名前をきくと、少し緊張しながら、話してくれました。

 

 教室は、冷暖房はあるにはありますが、寒い冬なのに、暖房の機械が古くほとんど機能しない、暖房の機械に手をかざしてなんとなく暖かいかなと感じる程度でした。

先生や、子どもたちは常に上着を着ている状況です。先生は、「子どもたちの中には、体温調節が苦手な子が多いです。なので、冷暖房をちゃんときかせてほしいです。」と話していました。



 次に、行った教室では、二つのクラスをカーテンで仕切っていました。

教室が足りずに苦肉の策で、そういう風にしたそうです。カーテン1枚なので、声がお互い聞こえるので、授業は大変だそうです。







 中学部の教室では、壁が新たに作られて、間仕切りされて、2クラスになっていました。元は、教室の中にあったという手洗い場が外に出されていました。




 そして、なんと、廊下の隅にはカーテンをつけただけの更衣室がありました。









 教室不足となっている今、美術室、音楽室、裁縫用の部屋・・・特別教室が、学級の部屋として使われています。そのため、いろんな備品を置く場所がなく、木琴や、テレビ、美術室の道具などが、廊下に置かれている状態となっています。(写真参照)






廊下に出されたこどもたちの机。

作業室として使うために、机を入れ替えるそうです。(写真)→→








 ちょうど授業の終わりころだったところに少しおじゃまして、授業参観しました。木工作業の教室で生徒たちが作業着で授業を受けていました。すごく元気なあいさつをしてくれました。






 そして、最後は、先生が「究極の教室です。」という場所へ案内してもらいました。

そこは、なんと!給食室の中につくられた教室!!教室不足の深刻さがわかります。給食の時間が近づくと「ガタガタガタ」と音がするので子どもたちが落ち着かないと話していました。また、衛生上の問題からこの教室だけは入り口が外からしか入れないとのことです。

 また、すぐ上の階が体育館ということもあり、体育の授業の音がこの教室に響いてしまうそうです。


 給食室でけでなく、図書室の一角も同じように仕切って教室にしたというところもありました。


 老朽化も深刻で、壁がはがれていたり、床がはがれていたり、また、古いたてもので、配管がむき出しになっているところもいくつかありました。

天井が低いところもあり、先生が「この学校はもともと児童養護施設としての建物で、そのときの建設基準のままなんですよ。」と話していました。


 職員室も案内してくれました。先生の数は、全部で、197名。悩みは職員室が狭いことだそうです。「先生全員が座ると、通路が本当に狭い。椅子と椅子の間を 済みません、通ります。 と声を掛け合って通る状態・・・。」だそうです。実際に見て、確かに・・・と思いました。


 今回、視察して、教室不足や、老朽化の実態がよくわかりました。緊急切実な課題だとかんじました。先生たちは「他の県では、修繕や整備がされているところもある。愛知県もやってほしい。」「課題や、悩みはあるけど、子どもたちの元気さに救われています。」と話していました。その元気な子どもたちのためにも、県議団として、県へ予算をつけるように求めていかなくてはとおもいました。


 大型開発、大企業優先ではなく、教育、福祉優先の県政へ!!