「決心しましたか?」で会話がはじまった。
私は落ち込んだ風で小さく「はい」と答えた。
先生は笑った。
何だかいつもの先生とは違う。やさしい。
最近はドクハラなんていう言葉もあるし、ドクターも変わらざるを得ないのか。
私は医者を理系男子、女子と決めつけている。
患者の心の中は見抜けない。自分の正しい主張を押しつける。
でもほんとにこの頃変わった。
その後、検査が始まった。
採血、検尿、レントゲン、CT、心電図、なんか息を吐く奴、
一週間後エコーもある。
疲れ果てて家路に着いた。ほんとにもう何をする気も起きず、
早々に寝た。
手術は四月初めと決まった。
また私の悩みが始まる。
準備を完璧にしたいのだ。
あ、そうだ、あのまずい食事を食べるには振りかけを持参しなくっちゃ。
ほんとに難儀な性分だ。