通貨価値毀損で輸出倍増28.8.5
 では果たして、輸出は倍増したのか。貿易黒字は倍に成ったのか。GDPでもGNPでもいい、1割でも2割でも増えたのか。日本経済は成長したのか。一体全体、国富は増えたのか。国民は豊かになったのか。
 全部、否 である。
 見事なほど全てマイナス。全滅なのである。如何に数字を弄ろうと、データの単位や年度を誤魔化そうと、統計を取り繕おうと無理だ。粉飾・隠蔽出来ないほどに悪すぎるのである。粉飾できる程の余白のある企業が羨ましくなる程だ。
 
 出発点からして狂ってる。洟垂した子供でも分る。4食昼寝付きのウチの嬶(カカア)でも分る所だ。価格が半分に成ったからと言って車を2倍買う訳が無い。白物家電の価格が半分に成ったからと言って、電化製品を2倍買う訳が無い。
 半分は極端としても、例えば4割安くなったとして、従前の1.4倍とか1.5倍とか買うものだろうか。
 唖屁政権が猫っ可愛がりして露骨に贔屓したのは、大企業の中でも「輸出型」企業だ。それも末端耐久財とか末端消費財を輸出する業者だ。一つ一つ名前を挙げられるくらいである。それくらい特定した政策なのだ。
 末端耐久財輸出企業を偏重すると宣言し、実行したのだ。末端耐久財輸出企業を偏重とは、同時に国民(家計)を無視することを意味する。両者は相反する経済基盤に立っているのだ。末端財輸出企業は国内では高く売って自国民から富を収奪し、外国には安く叩き売って名目上の売上げを伸すと言う戦略に走るからだ。たぶん、競争力の弱さからそうならざるを得ない。

 先進国では消費は成熟し切っている。消費財でも耐久財でも足りているのだ。仮に4割安くなったとしても2台も冷蔵庫は買わない。余分に自動車は買わない。
 「自国通貨安政策」=「他国通貨高政策」である。どういうことかというと、ドルが基軸通貨だから、結局ドルで測定する他ないが、要は自国通貨価値を卑しめることで他国通貨(ドル)の価値を高め、高くなった他国通貨(ドル)で、自国製品を「安く」買って頂こうと云う下僕政策だ。
 下劣でサモシイ根性丸出しの乞食商売である。真っ当な商人のすることではないだろう。商人の中でも下の下。的屋(テキヤ)、香具師、啖呵売(タンカバイ)といったクラスが取る手口だ。
 顔ぶれを見れば歴然である。苦魯堕、唖屁、唖蘇鵜、唖魔痢、鬆餓。香具師の面々だ。如何にも「騙した俺様が利口、騙されるのは馬鹿」といった小狡く薄汚い面をしている。
 爪垢なりともで良い、インテリジェンスといった知性の香りを浮かべて欲しいのだ。