11/24 下僕道を全うせよ
 次はロスカット(ストップロス)の意味だが「FX外国為替証拠金取引において、ポジションまたは口座全体の評価損が、ある一定レベルに達したときに、さらなる損失の拡大を未然に防ぐために、その対象ポジション、または口座の全ポジションを手動もしくは自動的に反対売買により決済することを指す。」とある。
 日本の個人FX投資家は、円高ドル安局面では、円売ドル買の逆張りの行動に出る習性がある。従って円高ドル安となると、円売ドル買の逆張りに出たいところだが、余りに急激に円高ドル安となって、円売ドル買の逆張りに出る暇すらないと、ロスカット(損失確定の反対売買)が先に発動してしまうのである。この場合、反対売買とは反対の反対で、つまり円買ドル売である。
 つまり投機筋により大量の円買ドル売が一斉になされると、FXで外貨買いをしていた多くの日本人個人投資家にとって、円売ドル買の逆張りに出る暇を失してしまい、自己の意思に無関係にロスカット(損失確定の反対売買)が機能して、円買ドル売が自動的に発動してしまう結果となるのである。
 勿論、アメリカ投機筋は最初から計算ずくである。投機筋は日本人個人投資家に円売ドル買の余裕を与えなかった。だから、ニューヨーク市場の終了間際、つまり日本時間で早朝に一斉に決行されたのである。
 ヘッジファンドのシナリオはこうだ。
1.投機筋がニューヨーク市場の終了間際に大規模な円買いドル売りを行う。
2.FXで外貨買いをしていた多くの日本人個人投資家がロスカットを喰らい、円買ドル売取引が自動的に施行される。
3.急激な円高ドル安を受け、アメリカ政府が日本の財務省を通し、日本に対し直ちに為替介入するよう命じる。
4.ヘッジファンドはこのタイミングで下落したドルを大量に買込む。
5.財務省を始め政府・中央銀行は、アメリカ様のご命令を受け、直ちに為替介入する。即ち円売ドル買である。自国の円通貨を叩き売って、アメリカ様のドルを有り難く買わせて頂く訳である。
6.ヘッジファンドは日銀の為替介入を待ってドルを売戻す。かくして大儲け。
 
 ジャップはカモだ。ジャップ程、美味しいカモは居ない。官民総出で、自分から味付けして身柄をアメリカ様の前に差し出すのである。
 ここらで幾ら人の良い日本人も気付くのではないのか。
1.ヘッジファンドとアメリカ政府はグルであると云うこと。
共謀共同正犯、一心同体、ツーカー。ヘッジファンドの元親玉がFRBの理事だったり、政府の財務代表だったりする。
2.為替介入には日本がアメリカ様の奴隷であることを確認する儀式性があるということ。
為替介入はアメリカ様が日本に命じて行う金融財政政策であって、その逆はないのである(過去には小規模なものがあった)。アメリカの投機筋が仕掛けたのであるからFRBがドル買円売をすればいいようなものだが、それは決してない。不思議であるが、儀式とすれば理解できる。
 我々国民一般も、為替介入と言えば、アメリカ様に指示されて日本が行うものだと端から思い込んでいる。だから自国通貨を叩き売って外国通貨を有り難く買わせて頂くことが、屈辱的なことであるという感覚すら喪失している。国民全部が骨絡みでアメリカ様の下僕、奴婢、奴隷になっていて、違和感どころか、それが快感になっているのである。
 日本の財政官僚も為替介入を命ぜられると、恥辱と思うどころか逆にウキウキしたりする。自国の政治家のことは腹の底からバカにしているが、アメリカ様のご命令を受けると気を付けをしてシャキッとする。自国の政治家には面従腹背だが、アメリカ様には面従腹従である。