3/28 税収増加の為の魔の通貨下落策
 官僚とすれば教科書通り、政府とすれば企画書とおり、金融にすればシナリオ通り、大企業経営者とすれば筋書き通り、各々のポジションで上手くやった心算(つもり)だったろう。教科書に曰く。次の手順で税収増加します。
「通貨の大量過剰供給 ⇨ 通貨価値の下落 ⇨ 通貨の実質購買力低下 ⇨ 国民が保有する貯蓄の価値下落 ⇨ 国民が貯蓄から投資へ転換 ⇨ 国民の貯蓄の放出 ⇨消費の拡大による税収増加」
 自国通貨の価値棄損、即ち円安誘導・円安政策の正体は此れだったのだ。
 彼らはそもそも自国通貨の価値下落により輸入コストが高騰し、物価高(インフレ)で国民生活が逼迫することなど眼中になかった。要は現在、国民が保有する貯蓄の通貨価値を下落させることで国民の貯蓄を投資や消費に回させたかっただけだ。それで税収さえ上がりさえすれば、官僚と政府は目的を達したことになる。インフレ嗜好性種族たる金融はインフレになりさえすれば活動が活発になれる。大企業経営者は消費が拡大しそうで売上に繋がりそうだから話に乗ったまでのこと。
 つまり官僚も政府も金融も大企業経営者も、何も見ていないし何も考えてもいない。ただただ自分のポジションで自分だけの目先の成果を上げることだけ。視野狭窄とか視野が狭いとか近視眼とか云うレベルよりもっと酷い。官僚も政府も救いようの無い自我中心、幼児的自己愛の世界にいる。
 どうして「デフレ脱却」「インフレで景気回復」などと言う意味のない空念仏をマスゴミや経済学者に唱えさせるのか。煽動文句にしては余りに支離滅裂・没論理・葉茶目茶に過ぎる。論理も筋も欠いている。
 それを、なぜ毎日毎日、朝から晩まで、テレビ・新聞をして、念仏に明け暮れせしめたのか。
 答えが分かった。煙幕なのだ。カモフラージュ、偽装、迷彩、攪乱。当初から意味など問われていない。「デフレ脱却」「インフレで景気回復」の呪文は煙幕だった。ワッショイワッショイ、エエジャナイカ・エエジャナイカ、ヨイトマケ・ヨイトマケの代替品だったのだ。
 論理的に筋立てて考えられては困るのだ。支離滅裂・葉茶目茶・出鱈目が分かってしまう。だから評論家やコメンテーターを駆り出しちゃ終日竟夜(ひねもすよもすがら)念仏を唱えさせる。
 国民の貯蓄の価値下落を図ることで、その貯蓄を吐き出す行動を促しさえするなら、後は念仏で在れば中味は何でも良かったのだ。
 官僚と政府は目先の税収増加を期待した。大企業経営者は目先の売上増加を期待した。そして金融はインフレにならないと生存できない種族だ。オツムと大和魂の吹っ飛んだ魑魅魍魎・百鬼夜行・有象無象共が同床異夢の中で不思議な一致を見出した。
 官僚も政府も国際社会の中での国益確保だの、物価安の安定した国民生活の実現だのは、毛ほども頭に無い。考えるオツムが既に国外逃亡している。魂も脱け殻だ。あるのは凡俗で間違いだらけのテキストだけ。財務官僚の顔を見れば「俺に責任を問うな、俺は教科書に以下のように書いてあったから遣っただけだ」とクッキリと書いてある。
「通貨の過剰供給 ⇨ 通貨価値の下落 ⇨ 通貨の実質購買力低下 ⇨ 国民が保有する貯蓄通貨の価値下落 ⇨ 国民が貯蓄から投資・消費へ転換 ⇨ 国民の貯蓄の放出 ⇨ 消費の拡大による税収増加」