3/12 株高の果実はアメリカへ
 日〇新聞を始めとするマスゴミは、ドル高円安インフレ誘導政策の功績として日本の株高傾向をエラク称揚・讃美している。株価9000円が15000円になったのが、円安インフレ誘導の大正解の証明・根拠とばかり称賛・賞嘆に余念がない。それこそマスからミニまで、報道機関という報道機関が、経済誌・金融新聞に限らず、揃いも揃って「アベノミクス」とやらの礼賛・称美に余念がない。お追従の雨霰(あめあられ)。是れでもかってばかり二言目にはアベノミクス様、アベノミクス様。
 この総動員・総翼賛ぶり、何処かで見た光景だ。
 大戦前夜、北朝鮮帰還・・・・。
 過去の経験則に照らすとマスゴミが右から左まで一斉に翼賛・礼賛・讃美・讃賞したことで、ロクな結末を迎えたものは無い。そもそも声を併せて一斉に垂れ流すデマゴーグのお題目・呪文それ自体が、実はマスゴミ自身が意味不明で分かっていないのだから。「八紘一宇」だの「楽園北朝鮮」だの「アベノミクス」だの、呪文や念仏としてあるだけで、中味は誰も分かったようで分からない。
 大仰に喧伝に努める「アベノミクス」とやら、即ち実体は「ドル高円安インフレ誘導政策」でしかないのではないのか、ならばペリー来航以来のアメリカ常套の経済策略・金融謀略だろう。何一つ新しいものなどない。陳腐・お決まりと言うも愚か。所得巻き上げの為に繰り返し使われたアメリカのお定まりの手口だ。
 アベノミクスの唯一の功績として現在の日本株高が上げられるが、これも所詮はアメリカに日本の富を移転させるための手段・方便に他ならない。株高を演出しているのは外資、それもアメリカ投機筋だ。円安ドル高で円で3割方安くなったので、日本株がドルから見て安くて買い易くなっただけの話だ。
 彼らは投機筋であって、最初から売り抜けるタイミングを見計らっている。まず間違いなく売り抜けて莫大な儲けを手にするだろう。彼らは失敗しない。失敗するのは外資の勢いに釣られると共に証券会社の宣伝に乗って高値掴みした国内勢だ。
 そもそも株価が高くなって我々庶民大衆に何か良い事でもあるのか。高騰しようが下落しようが、ゼーンゼン関係ない話だ。せいぜい4年位前に銀行の営業の口車に乗って投信を買わされた年寄りが、買った時よりは高くなった程度の話だろう。バカ高い運用手数料だか管理手数料だかで毎年毎年2%とか3%とかピン刎ねされ続けたのを、耐えに耐えた、せめてもの報酬と言えませう。悪いことは言わん、利益が出た時に早々に売却した方がいいと僣越ながら申し上げませうか。
 株価と経済成長も無関係だ。ただ株暴落とインフレは因果性が認められる。
 現在の日本経済そのものには株価を押し上げるような実体の過熱はどこにもない。設備投資が活発になっている訳でも何でもない、全ては幻想・虚妄・春の夜の夢想に過ぎない。