3/2  「2%のインフレ達成」で日本経済轟沈
 何度も繰り返したように日本経済は「2%のインフレ達成」で破綻する。
 2%のインフレにより、900兆だか1000兆だかの国債の金利が上がり、日本国債の価値の下落が起こる。持続的な物価上昇に伴い、日本国債の「実質金利」の方は、1.5から0となり、更に-0.5(=1. 5%-2. 0%)となる。すると、保有するだけ損だと云う状態になり、遂に売りが始まり、始まるや一斉に投げ売り状態となり、買手が付かない。即ち、暴落に至る。
 仮にインフレが緩慢であったとしても、金利の上昇に対し、利払いが莫大で追いつかない。財務省は対応しきれない。どの道、物価上昇が持続すれば、国債保有者は金利に不満を抱く。保有者が納得出来るような利払いに財務省が対応出来ない時点で売りに出る。利払いが出来ないのは保有者の誰に対しても同じタイミングになるので、かくて一斉の売り状態になる。つまり暴落。
 外資でも生保でも、誰かが売りに出たが最後である。インフレ下では国債の実質価値は下落する一方であるから、我勝ちに売りが殺到する。ババ引きの心理状態で買いが成立しない。そこで暴落。
 既に財務省は自己弁護のための言訳作りに余念がない。
 でも少し後悔している。大先輩の黒〇総裁のインフレ金融政策に悪乗りしたのは失敗だったかな、って。しかし後悔先に立たず、覆水盆に帰らず、破鏡重ねて照らさず、落花枝に上り難し。今更既に遅いのだ。
 財務省とすれば「國の借金」のデマゴーグで増税ムードを国民に受け入れさせるところまでは、上手くやった積もりだった。自分らで20年ほどに渡り国債を刷り捲くって積み上げた1100兆と云う膨大な国債残高。流石に酔いから醒めて素面(しらふ)になって吾に返ると、自分達の不始末が少し怖くなったのだろう。
 ところが此処で財務官僚の秀逸・英邁・賢俊・利発・才気煥発・小利口ぶりの本領発揮で、国債残高を「國の借金」と言い放ったのだ。財務省御用達のマスゴミを総動員するや「國の借金」とのレトリックと言換えで国民の借金であるかの如く錯覚させた上、国民の不安を煽りに煽った。それから大逆転で、何と、増税に持ち込んだのだ。
 1年前、一群のエリート官僚達は霞が関の官庁ビルの最上階でワインなど傾けながら自画自賛なさったに違いない。「何て俺達は賢いんだろう」と。やはり我々は愚民共とは違う。「俺はエリート、勝利は我が手に。増税分はそっくり財務省で使える。増税分で国債残高を償却なんかしたらアホになってまうがな。勝手に勘違いした国民が悪いねん。私使う人、あなた貢ぐ人。」
 足下に蟻の様に蠢く人民大衆を睥睨しながら、支配の美酒に酩酊する。