8/3  賃借人へのケア 
収益物件の取得に於いて、オーナーチェンジ物件こそ、中古買いの旨味だ。
1. 取得と同時に賃料を受領する権利を得る。
2.リフォームの必要が無い。
 この二つのメリットは大きい。
 1で賃借人募集のための期間利益の逸失を避ける事が出来る。
 2は正にそのとおり。
 だから落札後は直ちにご挨拶に上がるべきだ。従前の賃料より千円でもいいから安い賃料を提案し、末永いお付き合いをお願いする。
 処でオーナーチェンジ物件で気を付けるべき事といえば、従前賃料と相場賃料との乖離だ。近隣の相場と較べて高すぎても危険だし、低すぎても危険なのなのである。
 何が危険かというと、一つは偽装の危険だ。高すぎる場合は、中古戸建てなり中古マンションを、オーナーチェンジ物件希望者に高く売り付けるために、意図的に設定した虞もある。賃料が高ければ、それだけ収益性が高く、利回りも高いので、その高い収益性から還元割り戻した高い売買価格が設定できるからだ。売買成立して一箇月後に賃貸借解除・退去の、出来上がっていたシナリオに嵌められかねない。
 低過ぎる場合は、元より収益物件としての目的を果たせない事になる。表面利回りでも最低12%~14%がないと購入した意味が全くない。従って賃料値上げの賃料交渉が必要になってしまう。交渉不成立なら調停になるが、時間とコストが掛かり、更に期間利益を逸失してしまう。