私達がお母さんのお腹の中にいるとき
この世の物音をじっと聞いていました
争い、嘆き、悲しみ、怒り、絶望、閉塞感・・・・
本当にこの世に生まれていいのか不安になって
お母さんのお腹を足でトントンしました

そうしたらお母さんがよしよしってしてくれました
お父さんはお母さんの大きなお腹に頬を寄せながらこういってくれました

この世に生きてゆくのはつらいこともいっぱいあるけど
必ず俺たちが守ってやるぞ
船が沈むときは命かけても守ってやるから
安心して出て来い

あなたが生まれたとき
二人は本当に喜んで今の名前をくれました
あなたの名前には幸せな人生への祈りが込められています

悠久の昔から受け継がれ
肉体が年老いても年老いず
肉体が滅んでも滅ぶことなく
未来永劫続いてゆくもの
それをいにしえの人は魂と呼びました

魂の本質は遺伝子DNAです

お父さんとお母さんが固く固く抱き合った命のしずくがあなたの魂です
あなたの魂はお父さんから半分お母さんから半分もらっています
お父さんとお母さんの魂はそのまたお父さんお母さんがもらったものです
その魂DNAには決して「死んでも良い」とは書いてありません
「どんなことがあっても希望を持って生きて欲しい」と書いてあります

あなたの体はあなたのものであってあなただけのものではありません
お父さんお母さんの、そしておじいさんおばあさんの、あったことのない遠い祖先の
大切な魂を載せる器です
胸に手を当ててみてください
数えきれないほどの親、祖先の魂があなたとともにいますよ
「どんなことがあっても俺たちが助けるから、死にたいなんていうな」
といっています

生きることはつらいことがいっぱいあるけど
そんなときは空を見上げて泣いてください
涙がすべてを洗い流してくれます
心が少し軽くなったら・・・

ほにゃーんと生きてください