
内閣府が今日4月8日(水)に発表した3月の景気ウオッチャー調査によると、
景気の現状は極めて厳しいものの、悪化のテンポがより緩やかになり、3ヶ月
連続で改善しています。3月の現状判断DIは、前月比9.0ポイント上昇の
28.4となり、3ヶ月連続で上昇、昨年12月に過去最悪となった15.9
に比べると12.5ポイントの大幅上昇です。
この調査は景気に敏感なタクシー運転手やコンビニ・小売店経営者などを対象
に毎月実施。判断指数は3カ月前と比べた景気の状態を「良くなっている」か
ら「悪くなっている」まで5段階で評価。全員が「変わらない」と回答すれば
50になるように指数化されています。「家計動向関連」・「企業動向関連」
・「雇用関連」の3区分。家計動向関連DIは、消費者の購買態度が依然慎重
であり、進学・就職・転勤向けの新生活関連商品の販売が不振であった一方、
高速道路料金の引下げや定額給付金の給付の開始による需要増が一部でみられ
たこと等により、上昇しました。企業動向関連DIも雇用関連DIも上昇して
います。
東海地方の景気ウオッチャーによるコメントによると、小売店主は、ガソリン
価格の安定や高速道路料金引下げの効果が出始めている。旅行客の動きが活発
化して、来客数は10%伸びているとしており、旅行代理店経営者は、旅行代理
店にとっては、定額給付金や土日の高速道路料金引下げが、良い方向に向かっ
ている。美顔美容室経営者は、紫外線が強くなっているため、美白関連の商品
が今月は良く売れている、などとなっており「高速道路料金引下げ」や「定額
給付金」が街角景気に一定のインパクトを与えているようです。こうした景気
へのイメージ向上が、実体経済改善に向かうよう期待したいものです。