昨日は、安倍元首相が亡くなるという

 

衝撃的なニュースが駆け抜けました

 

いつ何が起こるかわからない世である

 

ことを痛感いたしました。

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布施と貧者の一灯
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仏教では、与えること(布施)は大変すばらしい

 

善い行いだから、おおいに実践しなさいと勧められています。

 

その布施についてブッダ在世中にこんなエピソードがあります

 

ナンダという一人の女性の乞食(人にものを恵んでもらって生活していた人)が

 

あるとき、ブッダの説法を聞き、大変感銘を受けました。

 

そして自分もこんな尊い教えを聞かせてもらったのだから、

 

何かできることをしたいという布施の気持ちを起こしました。

 

そして灯火を布施しようと思ったのです。当時は電気のない時代でしたので

 

夜にブッダの説法があるときは、灯火(ろうそくのようなもの)で明かりを

 

とっていました。

 

ナンダは、さっそく街へ行き、乞食をしました。

 

ありがたいことにわずかなお金を恵んでもらったナンダは喜んで

 

灯火を買おうと店へ行きました。ところが

 

「これだけのお金じゃ、1灯にもならないよ」といわれてしまいました。

 

それでもナンダは何とか布施をしたいとの思いから意を決して

 

女性にとってとても大切な髪をバッサリと切り

 

「足りない分は、この髪の代金で何とかなりませんか」とお願いしたのです

 

驚いた店主は「なんであんたはそこまでして灯火がほしいんだい」と聞くと

 

「ブッダに1灯でも施しをしたいのです」と澄み切った目でナンダは答えました。

 

ナンダの気持ちに打たれた店主は、1灯の灯火をわけてくれました。

 

 

その夜、ブッダの説法にはたくさんの方が布施をされた灯火があり

 

その中にはナンダの灯火も赤々と燃えていました。

 

説法が終わり、残った灯火の火を、消して回っていたお弟子が不思議な

 

ことに気がつきました。1本の灯火だけがどうやっても、消えずに

 

燃え続けているのです。

 

そこでお弟子はブッダにことの次第を報告すると

 

ブッダは「その灯火はお前の力では消すことはできない

 

なぜならナンダという女性が大変な尊い気持ちを起こして

 

なされた布施だからだ」といわれています。

 

これは尊い気持ちでなされたすばらしい布施の善行・功徳は

 

決して消えることはないということを言われたものです。

 

与えることは、金額や物の大小ももちろん大事でしょうが

 

一番はその人の精一杯の気持ちがすばらしいのだということです。

 

私達一人一人が、自分にできることを考えて、布施をしていきたいものですね

 

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nagoya.japan-buddhism.com