今年のお盆はコロナのこともあり

 

実家に帰省することもなく

 

どこにも行かずに終わってしまいました。

 

その分、ゆったり過ごせたので

 

たまにはこういうのもいいかもしれません。

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大袈裟と本質
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ときどき耳にすることに「大袈裟」という言葉があります

 

話をオーバーに表現することや

 

実質以上に見せかける様子を表す言葉として使われています。

 

この言葉、字のごとく、もともと大きな袈裟のことだったのですが

 

だんだん、今日使われる意味に変化していきました。

 

 

ところで袈裟とはなんでしょうか?

 

お盆の時期に、寺の人に来てもらったりしますと

 

僧侶が身に着けている、肩から斜めにかかっているものを

 

一般に袈裟といわれ、見たことある方も多いと思います。

 

仏教はインドでブッダが教えられたものですが、

 

当時、ブッダやそのお弟子達が着ていた衣装の一部を

 

真似て作られたものが袈裟です。今でも東南アジアの僧侶が

 

身に着けているオレンジ色などの衣装で、一方の肩が半分

 

出ている姿を目にされた方もあると思います。

 

あれが本来の袈裟です。

 

ただインドは暑い国でしたので、布一枚でよかったのでしょうが

 

中国や日本はインドに比べれば寒いですし、冬もありますので

 

僧侶の衣装も気候にあわせて変わり、袈裟の一部を模して身に

 

つけるようになりました。

 

袈裟をかけるということは仏弟子の証です。

 

ブッダは亡くなられて2000年以上経ちますが

 

ブッダに代わり、その教えを伝える人が仏弟子であり、

 

僧侶の役目なのです。

 

袈裟を身につけるということは、ブッダの代理で仏の教えを

 

みなさんに伝えなければならない仏弟子の立場と使命を自覚する

 

ために身につけるものなのです。

 

衣を着て、袈裟をかけ、数珠を持てば僧侶と

 

思いがちですが、肝心なのはそういう姿形ではなく

 

仏の教えを伝えてこそ本当の僧侶であり、仏弟子なのです。

 

それこそ、見た目は僧侶の格好をしていても

 

仏の教えを伝えていなければ、袈裟をかけていても

 

見せかけだけになってしまいます。

 

まさに大袈裟(実質以上に見せかけること)になってしまうと言えないでしょうか。

 

わたし達も、外見や肩書きに目がくらんでしまうことがありますが

 

それ以上に本質をよくよく見ていくように心がけたいものです。