私は小さいころから、父親があまり好きではなく、尊敬できていませんでした。

父親が母親を困らせているんだ、泣かせているんだ、と思っていました。

だから、なかなか父親の存在を認めることができなかったんですね。

 

 

 

 

 

 

でも、父親が一家を支えてくれていることは事実ですから、

 

 

「父親を尊敬しなくちゃいけない」

 

 

と半ば強制的に思い込むようにしていました。

その時期は結構、長かったです。

 

 

 

 

 

 

「尊敬しなくちゃいけない」

 

 

と思うと、人間、なかなか尊敬できないようになっています。

義務感を感じてしまうからです。

 

 

 

 

 

 

「しなくちゃいけない」

 

 

そう思うことで、かえって、しなきゃいけないことから遠ざかっていくものです。

でも、今では、

 

 

「父親を尊敬しなくちゃいけない」

 

 

という意味合いが変化してきています。

 

 

 

 

 

 

なんというか、義務感みたいなものが消えて、

 

 

「やっぱり尊敬してもいいくらいには、感謝してるな~」

 

 

と思えてきました。

自分でも、どう変化してきたのかを、うまく説明できなかったのですが、最近ぴったりな説明を発見しました。

 

 

 

 

 

 

「~しなくちゃいけない」という表現には、二通りの意味があることを知ったのです。

現実逃避に英作文を勉強していた時に教わりました。

英語で考えると分かりやすいです。

 

 

 

 

 

たとえば、次の二つの文があります。

 

 

1.「こんなひどい結婚式には、いたくない。帰らなくちゃ

 

 

2.「素敵な結婚式だから、もっと居たいけど、仕事があるから、帰らなくちゃ

 

 

 

 

 

 

どちらも「帰らなくちゃ」という言葉があります。

日本語だと、二つの違いを意識することはありません。

 

 

 

 

 

 

でも、これを英語にするとなると、「must」にするか、「have to」にするかで考えなければならないのです。

英語では、二つの違いを区別するのです。

どういうことでしょうか。

 

 

 

 

 

 

1.「must」にする場合

 

 

⇒ しゃべっている人が、そうするべきだと強く感じている場合に使う。積極的な意志を感じさせるときに使う。

 

 

⇒ 「こんなひどい結婚式には、いたくない。帰らなくちゃ

 

だったら、「I must go home.」 になる。

 

 

 

 

 

 

2.「have to」にする場合

 

⇒ 嫌でも、そうする必要がある場合。他に選択肢がない場合に使う。消極的な意志を感じさせるときに使う。

 

 

⇒ 「素敵な結婚式だから、もっと居たいけど、仕事があるから、帰らなくちゃ

 

だったら、「I have to go home.」 になる。

 

 

 

 

 

 

こんな感じで、意味合いが結構、異なるのです。

 

 

ぜひとも、そうするべきだ!

やるべきだ!

 

 

こう思うのが、「must」です。

 

 

 

 

 

 

できることなら、やりたくないけど、そうする以外にないんだよな・・・

 

 

こう思うのが、「have to」です。

 

 

 

 

 

 

私はこれまで、

 

 

「父親を尊敬しなくちゃいけない」

 

 

と思ってきました。

英単語でいうと、「have to」です。

 

 

「父親を尊敬するのが人間として当然」

 

 

そう思っていたから、義務感があったというか、それしか知らなかったのです。

ずっと義務感を感じていました。

 

 

 

 

 

 

でも、「しなくちゃいけない」には「must」もあるのですね。

なにも義務感だけじゃないのです。

義務を感じる必要はないのです。

 

 

 

 

 

 

今では、少しずつ父親への態度が変わっていきました。

それは、よくよく考えると、

 

 

「今の自分の長所って、父親からもらったものだよな」

 

 

と思えてきたからです。

 

 

「やっぱり今の自分があるのは、父親のおかげだよな」

 

 

そう思い始めています。

特に、先天的な能力の面では、父親からもらったものが大きいと感じるようになってきました。

母親からは愛情をもらいましたが、父親からは能力をもらっていたっぽいです。

結局うまく使いこなせず、落ちこぼれていますが・・・

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで、私の父親に対する敬意は、いまのところ、「have to」から「must」へ変わり始めています。