いつかの少年は、あの場所から天を目指した。

(代々木ゼミナール数学科講師、荻野暢也の言葉)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

失恋したとき。

子会社へ出向するよう命じられたとき。

リストラされたとき。

筋トレしても、一向に成果が出ないとき。

 

 

 

 

 

 

不遇な目に遭ったときは、落ち込んでしまって元気が出ず、どうしても自暴自棄になってしまうものです。

やけ食いしたり、自分の蔑ろにしたりするようなことは、一時的には仕方ないのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

でも、ふて腐れては、もったいないです。

ふて腐れてしまうと、再び立ち上がることができなくなってしまいます。

今は敗者のように見えても、時が変われば勝者になることもあるのです。

しかし、ふて腐れてしまっては、勝者になる目が消えてしまいます。

 

 

 

 

 

 

かつて、3億7500万年くらい前、小さな魚類が陸上生活を始めたそうです。

発掘された化石を観察してみると、それが分かるのだそうです。

3億7500万年前の化石には、魚のヒレが人間の手足のような形に発達している痕跡を確認できるというのです。

ヒレを手足のように使って、陸上生活を始めたようです。

これが、陸上生物の祖先ということらしいです。

 

 

 

 

 

 

でも、なぜ魚たちは陸上生活を始めたのでしょうか。

キャンプでも、したかったのでしょうか。

それとも、キャンプファイヤーでも、したかったのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

どうやら、仕方なく陸上に出たようです。

彼らにしても、本当は海の中で生活したかった。

しかし、それができなかった。

海の中には、自分よりも、はるかに大きな魚がいるのです。

海の中に居続けたら、食べられてしまうのです。

だから、海の中には、いられない。

 

 

 

ここは自分たちの居場所ではない。

 

 

 

そう考えて、まずは浅瀬へ逃げ込むことから始めたのです。

浅瀬なら、大きな魚は追ってくることができません。

そうやって、浅瀬から始めて、次第に浅瀬の地面をヒレで蹴って体の向きを変えられるようになりました。

ある程度、地面との接触に慣れてきたら、いよいよ外の世界へ旅立つときです。

陸上生活を始めました。

 

 

 

 

 

 

彼らは、不遇な目に遭っても、ふて腐れなかったのです。

ふて腐れなかったから、陸上で生命が輝く瞬間が訪れたのです。

1億2500年前には、地球上で最初の哺乳類、エオマイアが誕生しました。

そして、いま私たち人間が、ここにいるのです。

ふて腐れさえしなければ、逃げ道を見つけることができるのです。

そして、その逃げ道は、ひょっとしたら、金脈かもしれないのです。

 

 

 

 

 

 

ある時代の敗者が、次の時代の勝者になる。

 

 

 

 

 

 

かつての小さな魚たちは、ほの暗い水の底から、天を目指したのです。