恒例の講演まとめです。
また、思考は言葉によって行われます。言語能力は、学力と相関性が高いだけでなく、社会的つながりとの相関性も持っています(言語能力→学力は0.90、言語能力→社会的つながりは0.20、出所 A32-Year Longitudinal Study of Child and Adlescent Pathways to Well-Being in Adulthood 2012 Craig A. Olsson他)。
3.脱ワンワード!!
「メシ!」「風呂!」「ビール!」
仕事を終えて帰宅した殿方の三大ワンワードですが、やはり女性からすると気分は良くないのでしょうか。
他には「イヤ!」「ムリ!」「ダメ!」など、ワンワードで発せられる言葉というのは、あまりポジティブな言葉が少ないような・・・
言葉が短いと、思考も短くなります。言語能力を鍛えると、コミュニケーション能力にもつながり、学力のおまけまでついてくるという特典。というわけで、「脱ワンワード」も小さいころから大事になってきますよね。
以上、簡単に講演のまとめをしてみました。
今回は、A4ノートで6ページ分のメモでした。事例部分をずいぶん割愛しましたので、ブログではこれだけの分量にとどまっていますが、実際はもっとたくさんメモしています。
そんな三谷さんの講演を聞いた翌日、我が家でこんなことがありました。
妻「パパ、虫!!!!」
私「わたしは虫ではないっ!(^^)v」
・・・・・・
「脱ワンワード、まず大人から始めよ」ですね。
先週金曜日に実施された三谷宏治さんの講演をまとめてみます。
三谷さんは「脱ワンワード」を提唱されており、私も家庭で活用させていただいております。著書は四冊持っているのですが、当日は一冊忘れるという…(一つサインもらい損ねました)
それはさておき、講演のまとめ、いってみましょう!
1.思考停止になるとき
どちらの横棒が長いか?
両端に矢印がついたあれです。「あれ、同じなんだよねー」と、私も見事に引っかかってしまいました。知っている、と思った瞬間に思考停止になる。痛たたた…(^^;;
ちゃんと測ろうとしなければなりませんね。
*今日しごと塾で試したら、大人と子供、見事に引っかかりました(^^)v
次に来たのはデルブフ錯視。30秒で考えて、できないと命が取られると思ってけださい、と。先ほどの例があるので今度は騙されないぞ!でも…わからない…
小学校低学年だと、あれこれ考えて正解率が高いそうです。つまり、実際に測りにいくということ。大きくなればなるほど、すぐに諦めてしまうのです。邪魔をするものが多いのでしょうね…
2.言葉が友達、思考力をつくる
ありがとうにも、いろんな言い方があります。カムサハムニダ、Danke、Merci、Grazie、Gracias、謝謝、Thank youなど、国によって様々な表現があります。発音も違うのですが、リズムが違います。三谷氏のフランス語の先生が「言語はMusicだ!」とおっしゃったとのこと。さすがフランスですね。日本語は抑揚がなく、つまりアクセントがない場合もあり、平坦な印象ですよね。イタリア語などはテンションが上がります。私の場合、英語でもややテンションが上がります。これはことばの特性なのでしょう。
「日本人と話すときと外国人と話すときで人格が違うね」と三谷氏は言われたことがあるとのこと。私も友人に同じことを思ったことがあります。それもあり、娘には外国語、外国人と接する機会を小さいころからなるべくたくさん持たせてあげたいと思っています。多様性を知る機会は貴重だと思います。
また、思考は言葉によって行われます。言語能力は、学力と相関性が高いだけでなく、社会的つながりとの相関性も持っています(言語能力→学力は0.90、言語能力→社会的つながりは0.20、出所 A32-Year Longitudinal Study of Child and Adlescent Pathways to Well-Being in Adulthood 2012 Craig A. Olsson他)。
3.脱ワンワード!!
「メシ!」「風呂!」「ビール!」
仕事を終えて帰宅した殿方の三大ワンワードですが、やはり女性からすると気分は良くないのでしょうか。
他には「イヤ!」「ムリ!」「ダメ!」など、ワンワードで発せられる言葉というのは、あまりポジティブな言葉が少ないような・・・
言葉が短いと、思考も短くなります。言語能力を鍛えると、コミュニケーション能力にもつながり、学力のおまけまでついてくるという特典。というわけで、「脱ワンワード」も小さいころから大事になってきますよね。
私も家庭で3歳児向けに実践しています。最初は「お茶!」とか「テビリ!」(注:テレビのこと)などと言っていたのですが、ワンワードに対して突っ込みを繰り返していくと、だんだん娘の文章が増えてくる結果となりました。
たとえば、こんなやりとりをしています。
娘「お茶!」
私「パパはお茶ではありませ~ん」(わざと憎たらしく言う)
娘「♪のっどかわいたから~、おっちゃくっださーい!(^^)」
見ての通り、ワンワードだけのときよりも、格段にコミュニケーション能力が高いことが分かります。理由までつけてきましたし、お茶くださいをおどけてリズムに乗せて歌にすることまで覚えてきました。そうすると私が気持ちよくお茶を持ってきてくれるだろうと考えているのでしょうね。これはある意味予想外でした。脱ワンワードは、しつこくやっていれば自然に身に付きますのでお勧めです。とりあえず、何か違う表現をしようと、現時点で持っている語彙を総動員して考える姿は見ていて微笑ましいです。そして、自分自身がワンワードを強く意識してなくすという効果も・・・
「気の利かない、察しの悪い親になる」。私もがんばっています。
その方が子供が考え、自立に近づいてくれるかな~などと思っていますので。
ちなみに講演で紹介されたのが、「めざせ!ベストサポーター」(日本サッカー協会)。
過干渉の話と言葉の話が掲載されています。この冊子では「お母さん、すねあて!」から始まる「察しの悪い親になる」エピソードが紹介されています。
たとえば、こんなやりとりをしています。
娘「お茶!」
私「パパはお茶ではありませ~ん」(わざと憎たらしく言う)
娘「♪のっどかわいたから~、おっちゃくっださーい!(^^)」
見ての通り、ワンワードだけのときよりも、格段にコミュニケーション能力が高いことが分かります。理由までつけてきましたし、お茶くださいをおどけてリズムに乗せて歌にすることまで覚えてきました。そうすると私が気持ちよくお茶を持ってきてくれるだろうと考えているのでしょうね。これはある意味予想外でした。脱ワンワードは、しつこくやっていれば自然に身に付きますのでお勧めです。とりあえず、何か違う表現をしようと、現時点で持っている語彙を総動員して考える姿は見ていて微笑ましいです。そして、自分自身がワンワードを強く意識してなくすという効果も・・・
「気の利かない、察しの悪い親になる」。私もがんばっています。
その方が子供が考え、自立に近づいてくれるかな~などと思っていますので。
ちなみに講演で紹介されたのが、「めざせ!ベストサポーター」(日本サッカー協会)。
過干渉の話と言葉の話が掲載されています。この冊子では「お母さん、すねあて!」から始まる「察しの悪い親になる」エピソードが紹介されています。
親と子の「伝える技術」
4.就職を考えたとき、偏差値を1上げるよりも、友達を1人増やした方がよい
人と話すのが嫌い、苦手、と言っていては、就職もできません。人づきあいが苦手な人と友達と遊ぶのが好きと答えた人を比較すると、前者が内定率30%、後者が60%だったそうです(明治安田生命アンケート結果)。
私も受験戦争の経験がありますが、一種独特の価値観に支配されると、大事なことを見失ってしまいます。試験の成績が良ければ優遇されるということは、大学に入ればおしまい。そこで就職という壁ができて、真剣に人生と向き合うことになるのでしょう。私はそれが28歳になるまでありませんでしたが・・
5.学力と内発的動機付け・外発的動機付けとの相関関係
これは面白い調査結果をご紹介いただきました。仙台市で9万人を7年間調査した結果、内発的動機付け・外発的動機付けがあった場合、なかった場合で興味深い結果となったのです。
学力の高い順に
(1)内発的動機付けのみ
(2)内発的動機付け・外発的動機付け
(3)外発的動機付けのみ
(4)いずれもなし
私も外発的動機付けのみのときはよく反発していましたし、勉強も嫌いでしたし、中学受験も失敗しています。とてもよく分かります。中学校3年生の時に突然高校の勉強に興味を持ち、数学だけなぜか先取りして高1の勉強をしていました(私学では当たり前のようにやっていますけど、自分の中でこの出来事はとても意味のある、大きな価値観の転換でした)。内発的動機付けが初めて起こった瞬間です。
内発的動機付けが起こるメカニズムは、「自己決定感」「有能感」「対人交流」の3要素で、これを生み出すのが「任せる」ことと「ほめる」こと。私の場合、任せられることは大きかったかもしれません。
*「米国人の高い有能感」の話は面白いですね。日本人もポジティブシンキング、できるのでしょうか??
6.「ほめる」ワーク
ここで、4人1組になって、「ほめる」ワークが実施されました。「自慢のもの」を聞き、それを別の人に伝えるというものです。これは確かに、相手の情報を引き出さなければならないので、コミュニケーションの訓練にもなりますね。「ほめる」こと自体も、素敵な言葉を発することになるので言った側が気分よくなります。もちろん、ほめられた方も。
相手が大事に思っていることをきちんとほめてあげられるように、日頃きちんと関係を築いていかなければ、と気持ちを新たにしました。ちなみに私は普段使っている「ノート」が自慢の一品でした。
7.自分で決める練習
三谷家の面白い逸話をいくつも紹介していただきました。進路の選択、住居の選択、就職先の選択など、大切な選択を親がしないように、実に工夫がなされており、勉強になります。大切な決断の機会、親が奪ってはいけません。大学入学時の不動産選びで、三谷氏が「見ないで決めるなんてあり得ない」と言ったところ、翌日AM7件、PM6件のアポを入れて物件を見てきたというから驚きです。「女の子が1人で不動産屋に来たのは15年ぶり」と言われたそうです。
日常から選択を自分で繰り返す訓練を私も意識的に行っています。即断即決しなければならない場面もあります。ゆっくり吟味しなければならない場面もあります。それを含めて、選択をしなければなりません。
今回は子育てがテーマでしたので、娘が自分で決める練習、ということも意識的に実行していきたいですね。食後のおやつは自ら率先して「選択」するのですが・・・
(講義終了後のランチタイムに三谷さんと撮影!)4.就職を考えたとき、偏差値を1上げるよりも、友達を1人増やした方がよい
人と話すのが嫌い、苦手、と言っていては、就職もできません。人づきあいが苦手な人と友達と遊ぶのが好きと答えた人を比較すると、前者が内定率30%、後者が60%だったそうです(明治安田生命アンケート結果)。
私も受験戦争の経験がありますが、一種独特の価値観に支配されると、大事なことを見失ってしまいます。試験の成績が良ければ優遇されるということは、大学に入ればおしまい。そこで就職という壁ができて、真剣に人生と向き合うことになるのでしょう。私はそれが28歳になるまでありませんでしたが・・
5.学力と内発的動機付け・外発的動機付けとの相関関係
これは面白い調査結果をご紹介いただきました。仙台市で9万人を7年間調査した結果、内発的動機付け・外発的動機付けがあった場合、なかった場合で興味深い結果となったのです。
学力の高い順に
(1)内発的動機付けのみ
(2)内発的動機付け・外発的動機付け
(3)外発的動機付けのみ
(4)いずれもなし
私も外発的動機付けのみのときはよく反発していましたし、勉強も嫌いでしたし、中学受験も失敗しています。とてもよく分かります。中学校3年生の時に突然高校の勉強に興味を持ち、数学だけなぜか先取りして高1の勉強をしていました(私学では当たり前のようにやっていますけど、自分の中でこの出来事はとても意味のある、大きな価値観の転換でした)。内発的動機付けが初めて起こった瞬間です。
内発的動機付けが起こるメカニズムは、「自己決定感」「有能感」「対人交流」の3要素で、これを生み出すのが「任せる」ことと「ほめる」こと。私の場合、任せられることは大きかったかもしれません。
*「米国人の高い有能感」の話は面白いですね。日本人もポジティブシンキング、できるのでしょうか??
6.「ほめる」ワーク
ここで、4人1組になって、「ほめる」ワークが実施されました。「自慢のもの」を聞き、それを別の人に伝えるというものです。これは確かに、相手の情報を引き出さなければならないので、コミュニケーションの訓練にもなりますね。「ほめる」こと自体も、素敵な言葉を発することになるので言った側が気分よくなります。もちろん、ほめられた方も。
相手が大事に思っていることをきちんとほめてあげられるように、日頃きちんと関係を築いていかなければ、と気持ちを新たにしました。ちなみに私は普段使っている「ノート」が自慢の一品でした。
7.自分で決める練習
三谷家の面白い逸話をいくつも紹介していただきました。進路の選択、住居の選択、就職先の選択など、大切な選択を親がしないように、実に工夫がなされており、勉強になります。大切な決断の機会、親が奪ってはいけません。大学入学時の不動産選びで、三谷氏が「見ないで決めるなんてあり得ない」と言ったところ、翌日AM7件、PM6件のアポを入れて物件を見てきたというから驚きです。「女の子が1人で不動産屋に来たのは15年ぶり」と言われたそうです。
日常から選択を自分で繰り返す訓練を私も意識的に行っています。即断即決しなければならない場面もあります。ゆっくり吟味しなければならない場面もあります。それを含めて、選択をしなければなりません。
今回は子育てがテーマでしたので、娘が自分で決める練習、ということも意識的に実行していきたいですね。食後のおやつは自ら率先して「選択」するのですが・・・
以上、簡単に講演のまとめをしてみました。
今回は、A4ノートで6ページ分のメモでした。事例部分をずいぶん割愛しましたので、ブログではこれだけの分量にとどまっていますが、実際はもっとたくさんメモしています。
そんな三谷さんの講演を聞いた翌日、我が家でこんなことがありました。
妻「パパ、虫!!!!」
私「わたしは虫ではないっ!(^^)v」
・・・・・・
「脱ワンワード、まず大人から始めよ」ですね。