8月に高校生(Kさん)がインターンシップを私の職場で体験したいということで、受け入れさせていただきました。なぜ当社が良かったかと言うと、きっかけはアンケート1にある通り、行政書士業務に興味を持ったことだそうです。そこでネット上で調べて、当社、小坂行政書士事務所を選んでいただきました。


この高校、2年生が自分でインターン先を探して、自らアプローチをするという仕組みのようです。なかなか面白いプログラムですね。主体的に働く場所を探すという経験はなかなかできません。希望する職場とのやり取りで、つれない反応をされてしまうと凹んでしまうこともあるでしょう。それもまた、良い社会経験だと思います。世の中、思うようにいかない、うまくいかないことの方が多いですからね。

もちろん担当する先生からのフォローも随時あって、私は快く受け入れを決定しました。ただ、普段手掛けている行政書士業務は法人設立や契約書など、「お客様のスケジュール次第」という要素が強く、予定通りの受け入れができない可能性があります(実際、5日前に出張を手配しなければならないこともありました)。だから、行政書士ではなく、「せと・しごと塾」の体験はどうかと提案しました。これなら、事前にはっきりスケジュールが固まっているので、こちらも迷惑をかけることがありません。


「起業を目指して考え、真剣に行動している人たちを見てほしい」ということをお伝えして、「ぜひ!」というお話でしたので、夏のインターンがスタートしました。



1.初日(8/19)

初日は新商品開発の現場を体験していただき、起業相談も同席いただきました。


 →記事「せと・しごと塾での新商品開発



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塾生さんが多数集結して新商品の試食、意見交換を行いました。Kさんは高校生にもかかわらず物おじせず、意見を求められたら堂々と受け答えしていました。私が高校生のときは、モジモジしていたと思われます。(それ以前に、まずこういう場に来るということが全くありませんでした)


試食後のアンケートもしっかり書いていただき、プロジェクトの貴重な参考意見となったことでしょう(高校生の声を得る機会も少ないですからね)。


それ以外の時間は、起業相談。すべて同席していただき、どのようにするのがよいか、一緒に考えていただきました。塾生のみなさまはコンテストに出るのではなく、皆真剣に事業を考えていますので、迫力があったと思います。よい体験となったことでしょう。



2.2日目(8/27)

2日目は少し時間がありましたので、行政書士業務の話をさせていただきました。契約書を作る仕事の中で、お客様にどのような価値を提供したいか、新しく法人を設立するときにどのようなことをするか。また、海外からご依頼があったときにどのような流れで仕事をしたか。契約書の書籍を出してほしいという話をメールでいただいたときのエピソードなど、いろいろと話をすることができました。


また、午後からアイデア出しのワークを行い、チームに参加していただきました。


 →記事「シックスハット in せと・しごと塾(2012.8.27)



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初対面の大人ばかりの中で、普通に話ができることが何より驚きです。

「日本茶×カフェを考える」というテーマで「シックスハット」を体験していただきました。冒頭15分ほど解説した後、実ワーク時間は35分、その後のまとめ時間15分と、短時間でアイデアを出し、まとめていただくワークを経験していただきました。なかなか新鮮な体験だったようです。



3.3日目(8/30)

3日目は「事業概要発表会」です。

せと・しごと塾6期生の中間発表的な位置づけで、塾生のみなさんも緊張の面持ちです。Kさんには写真撮影をお願いしながら、全員の発表に対するコメントをお願いしました。さらに、それぞれ発表の後で質疑応答、コメントタイムが設けられるのですが、「自分だったらどんなコメントをする?」と、考えていただくことを課題にしました。盛りだくさんでドタバタと慌ただしい時間でしたが、これもまたしっかり動いていただきました。(素晴らしい!)



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 →記事「せと・しごと塾事業概要発表会



以下、いただいたアンケートを掲載させていただきます。



●アンケート「1.当社をインターンに選んだきっかけは何ですか?」
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契約書業務に関しては、まとまった時間お話ができたと思います。チェックをするときの留意点など、気に留めていただけたでしょうか? 「日本人はもっと契約書に強くなれ!」という想いもお伝えしました。


●アンケート「2.インターンで得たもの、新しくチャレンジしたことは何ですか?」


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シックスハットに感動していただき、ありがとうございます!

これからも知らないこととの出会いがたくさんあると思います。何が将来役に立つか分かりませんが、いつか役に立つと信じて、多くのことを学んでいただきたいと思います。


(・・・と、自分にも言い聞かせましょう!)



●アンケート「3.これからインターンを経験する方へひとこと」

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後輩のみなさんへのメッセージ、ありがとうございます。

世の中のことをインターネットで知ることができる時代となりました。でも、それだけでは得られないものが人と接して得られる「実体験」でしょう。




4.最後に

これで、3日間のインターンが終了しました。なかなか「起業」を目の当たりにする経験はないと思います(私は自ら求めなかったこともあり、学生時代は皆無でした)。たまたまKさんが私の職場をインターン先に選んでくれたことで、私もフレッシュな気持ちになることができました。


私が起業するきっかけともなった「お好み焼き屋さん夜逃げ」という出来事。なぜあれだけ美味しいお好み焼きを出す人が、夜逃げをしなければならなかったのか。随分時間が経過してから、立地と席数を思い出してみて、「そもそも当初の事業計画が間違っていたのではないか」と確信し、「起業時にきちんと計画を練っていれば、夜逃げをさせないで済むかもしれない」と思い至ったのです。中小企業、特に零細企業を助けてあげられる仕事をしたいのです。「起業によって生活をつくる」お手伝いが一つでもできればと思います。そんな初心を思い出させてくれる、今回のインターン受け入れでした。私の方が感謝です!

*起業支援はとても価値ある仕事だと思っています。私が独立して10年が経過しましたが、現在も主要業務として取り組んでいます。



Kさん、新しい発見を喜びと感じ、これから社会人として飛躍していってください!

ありがとうございました!