【「あんぱん」第1週第1回 「逆転しない正義」を追うために ※※ひなた、英語に向き合い始める】
※(今日の投稿後半には、「カムカムエヴリバディ」第91回の感想を、視聴後加筆しました。)
いよいよ初回が放送されました。子役さんから始まるオーソドックスなつくりで、事前の番宣番組などでも、今田さんたちがモデルのやなせたかし氏ゆかりの場所を丁寧に訪問していて好感。
今日は二人の出会い、のぶの「はちきん」、ひ弱な嵩、嵩親子が抱えるもの、ノブの家庭の様子などがスッと頭に入って来たので安ど。これからも、地味であっても人の心に寄り添う、それこそアンパンマンみたいなドラマになってほしいものです。
さて、やなせたかし氏の「逆転しない正義」は、もちろん彼の戦争体験が生み出した慧眼とも言えるもので、戦争前と後では完全に逆転してしまった日本の「正義」、上っ面のそんな簡単に転がるものでない本物の正義とは何か、を追い求めた集大成が「アンパンマン」なのでしょう。そこに至るあゆみが描かれていくさまを存分に楽しみたいものです。
やなせさんはその人生の中で、社会に対してかなり積極的に進歩的な発言を繰り返していますが、ドラマがその本質を避けたりぼやかしたりしないよう、心から願っています。そうでないと、ドラマで描かれる「正義」がそれこそ「かんたんにひっくり返るほうの」上っ面正義になってしまいます。
コロナ禍を経て、時間の経過とともに、NHK上層部のお偉い立ち位置に安倍政治が送り込んだ黒い人脈の影響力がようやく薄れてきている今、そういうものを一掃する力が少なくともドラマ制作部門にはあることを前作「虎に翼」が示してくれました。本作も引き続き、油断なく制作陣には頑張ってもらいたいものです。
考えてみれば、プーチンあたりはこの『すぐひっくり返る正義』を振りかざして自身を独裁者に仕立て上げ、あの惨状です。トランプもまた完全な同類。こうした者たちが振りかざす「正義」「栄光」「祖国」「忠誠」「愛国」…なるものがどれだけ嘘っぱちで害毒のあるなものか、そしてこれらに追従するゴミみたいな人間がいかに薄っぺらいものか、やなせ氏の言葉の重みを理解することで噛みしめて行きたい、そう願っています。
そして…カムカムエヴリバディ
テレビ代替わりに訪れた吉之亟と小夜が再び大月家の茶の間で同席、そろそろ桃太郎の大失恋が近いことを暗示しています。桃太郎の大叔父、勇の野球エピを思い起こせば、野球の頂点に近いところで失恋も同時に起こるエピの組み立てをしているので、今回の桃太郎にも似た瞬間が待っていそうです。
さて外国人客対応に英語での案内の必要に少しずつ迫られていく映画村、全く自信が無かったひなたに、るいの店先での流暢な英語対応が大きな刺激になって、ひなたは英語教室へ。でもなんか、英語教室だけでは「日常会話が滑らかに」のレベルまでもまだまだ遠い…
虚無蔵の「日常の鍛錬」、桃太郎の自主トレにあたるひなたの英語との、今日よりもう2歩も3歩も真摯な向き合いや、そのスキルの上がりっぷりをこのドラマで楽しむまでには…もうちょっとの時間、辛抱が必要そうです。でもそれが確実にある、って知りながら待てるのは、再放送ならでは、ですよね。
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春のつめたい雨に打たれ、身を寄せ合っていた3匹の子猫→9年後…… 涙こぼれるビフォーアフターに「暖かいね」「泣いた」(2/3 ページ) - ねとらぼ
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