【「虎に翼」第17週 第85回 本作の柱は揺るがない リアル三淵氏の功績をトレースする流れに確信】
リアル三淵氏が日本の法曹界で初めて原爆投下を国際法違反と糾弾した判決に関わっている点、何度かこのブログでもドラマに盛られていることを期待している旨書いてきましたが、今日の展開を視聴してて、これはきっときちんと描かれるな、と確信しました…な~んて言ってて大外れだったら目も当てられないですが、そうだとしたらどっかからおかしな横槍が入った証しかもしれません。
今日の流れの中でもっともとんがって思惑的だったのは、優未を無理やりあの麻雀宴会の席に連れて行った航一と寅子の行動。今の観点から見れば当然トンデモ行動ですが、そうまでして無理をしてでも描きたかったのは杉田兄のあの涙、杉田もまた、戦争で深い傷を心に負っていた、それも寅子と同様にまだ、心の奥底では受け入れられていない生々しい傷であったこと。
寅子は兄と夫を戦争で失い(戦死と、戦病死)父親も今の基準で言ったらあれ、「戦災による関連死」に入る亡くなり方…、航一も奥さんを戦時中になくし、まだまだ心の中には「受け入れられない大きな悲しみ」を負っている模様。
ドラマでは登場人物のほとんどが戦争で深く「手負い状態」です。戦争が人に与える心の傷がいかに大きいか、本作は繰り返し描いてきました。その点でリアル三淵氏たちのあの判決がドラマで描かれないとすれば明らかに不自然な欠損という事になります。東京チームにはぜひ、描きたいことを描き切って、本作の価値がより高いものになって行くよう意思を貫徹してほしいものと思います。そういった強い意志こそ、日本を普通に戦争ができる国にねじ曲げようとする一部の輩の企みを大きく挫くことにつながると思います。
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今日もネコの愛おしさで気持ちをゆっくりさせましょう。