【「虎に翼」第14週 第69回 穂高に強硬に意見 寅子の意志の強さを痛感、ってか今日はイタイ】

 

今日の展開は、寅子にぞっこんの本作視聴者でもかなり衝撃的だったかも。たしかに、考えのすれ違いや穂高側の勘違い、など色々あって寅子側に煮え切らない不満があったことはうすうす感じてはいましたが、なにも退任の席で花束贈呈を敢えて蹴らなくても…これが史実の何等かの反映であっても、ドラマとしての完全創作エピだったとしても(現時点で、ちょこちょこ検索した程度ではこれ、どっちなのか分からない…おそらくは完全フィクションだろうと思いますが)、視聴者の賛否両論が起きそうなことだけは確かです。

連続テレビ小説「虎に翼」第69話。祝賀会場にて。寅子(伊藤沙莉)たち(C)NHK ― スポニチ Sponichi Annex 芸能

一つ言えそうなのは、尊属殺の最高裁判断が保守派に押し切られて合憲とされた際、寅子としてはもっと強硬に穂高たちに踏ん張ってほしかったのかも。これまでも穂高は、先進的な思潮を強く持ちながらも、時代がまだそれを許していないことに関して「岩を穿つ一滴にでもなれたら」…といった論法で力不足だったことに整合性をつけて説明して来たし、女性法曹にもそういう考え方を促してきた…寅子はもっと激烈に、社会を急速に変えて行きたかった、「一滴のしずく」では我慢できない、という思いが強くあって、自分の生き方をその「一滴」で言い訳しようとした穂高が許せなかったのかもしれません。

朝ドラ「虎に翼」7月4日第69話あらすじ  穂高(小林薫)の退任記念祝賀会で寅子(伊藤沙莉)はタッキー(滝藤賢一)らの前で恩師に真っ向意見(1/3ページ) - イザ!

ただねぇ、寅子だって目の前の問題、エイジの心の殻ひとつ突破しきれてないし、個人でできることには限界があるし、自らの娘の心情が見えてない面もあるし…人間そんなに、何もかも思うようには事が進まない…ってか人生、ほぼ99.9%まで、「やりたいことに挑んだが流されてしまった滴になるエピ」なんじゃないのかな?

 

この寅子のモヤモヤを救うのが昨日の航一の「うまく行かなくて腹が立っても、声を上げることには意味があります」なのかもしれない…激烈な思いを抱えて空回りする寅子を救うのが、新たなパートナーの存在、って流れに近づく、そのための今日の寅子の『苦悶』なのかもしれません。

虎に翼 第69話あらすじ】穂高、最高裁判事を退任 寅子は祝賀会に出席する|au Webポータル芸能ニュース

このモヤモヤを脱して、すっきりするエピが欲しい…もうすぐ史実の三淵さんにとっての業績の大きなハイライト、「原爆投下を違法行為だったと断じる判決に関わる」時代に近づきます。ドラマはこれを取り上げるんだろうか?変な忖度無しにぜひ、本作制作陣はこれを正面から取り上げてほしい、そして寅子が、家裁の業績と共に「滴に流されず成し遂げた人生中の0.1%ほどのエピ」の柱としてこの判決シーンを見てみたい、そんなことを妄想するあっしであります。

 

7月4日午後 加筆

どうも、穂高の言う「岩を穿つ一滴」と寅子の言う「一滴」が、同じ言葉から由来してるのに意味が正反対に近い気が。

穂高の一滴の意味は、「その場では穿つことまでには至らなくても、必ずそののちの後進がその志を継いで貫徹してくれること」を信じる意味で言ってる、いっぽう寅子のほうは、「一滴」が、「立ちはだかる問題に何ら作用できずに砕け散るだけ」のニュアンスを強く漂わせているような…それは、司法試験に挑むことを中途で諦めた香淑や涼子、ギリギリ当日に離脱した梅子、そして弁護士にはなれたものの、仕事を辞した先輩方、また、あまりの多忙に途中でいったん弁護士をやめた自分まで含めて、女性が抱える問題の本質を穿てないまま去って行った女性法曹の無念の、ネガティブさを象徴する言葉が寅子にとっての「一滴」だったのかも、知れません。まして穂高は、いったん折れた寅子に、勘違いして家庭教師の仕事を周旋しようとした…

 

いずれ今日の展開のまま穂高と寅子が仲たがいしたままになることはドラマ上考えにくく、金曜の展開の中で両者の救済が対話を通して図られると思います。このとき、「一滴」の意味の擦り合わせが出るのではないか、と思います。

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幸せなネコが今日もたくさん増えますように…

おとなになったチップくん、チョコちゃん